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【理学療法士の増えすぎ問題】生き残る道とは?【ヒント:市場価値】

いま理学療法士の未来が危ぶまれています。
なぜなら増えすぎているからです。

日本は少子高齢化が進み、2040年頃には高齢者数がピークを迎えると予想されています。
それに向けて理学療法士を増員する対策を進めてきました。
しかし理学療法士は今や飽和状態だと言われています。

「これから必要とされる職業にも関わらずもうそんな状況だなんて・・・」
私たち理学療法士はこれからどう生きていけばいいのでしょうか。

とは言っても理学療法士の将来が不安だからとビクビクする必要はありません。
問題を的確に捉え、あなたの市場価値を高めることができれば確実に生き残っていけます。

この記事では理学療法士が増えすぎている問題に対して生き残るべく、市場価値の高い理学療法士になるための方法をまとめました。
少しでもあなたの希望に繋がれば幸いです。

実際に理学療法士は増えすぎている?


「理学療法士が多いとは聞くけど、実際のところどうなの?」
と思っている人も多いのではないでしょうか?

結論から言うと理学療法士の数は年々増加しており、将来は増えすぎてしまうことが予想されます。
その事実は実際に2019年に厚生労働省が発表しています。

PT・OTの供給数は、現時点においては、需要数を上回っており、2040年頃には供給数が需要数の1.5倍となる結果となった。

(引用:理学療法士・作業療法士の需給推計について)

※PT=理学療法士、OT=作業療法士

この資料では現時点でも供給が需要を上回っており、高齢者が最も多くなるとされる2040年ごろにはそれが1.5倍になるとされています。
この事実を知れば理学療法士の将来がますます不安になりますよね。

しかし不安がっているだけでは道は拓けません。
生き残るためには市場価値を高めていく必要があるのです。

市場価値を高めれば理学療法士の需要は無くならない


あなた自身の市場価値が高まれば、増えすぎていく理学療法士の中でも埋もれずに生き残っていけます。
なぜなら唯一無二の理学療法士になれるからです。

希少価値の高い人材は重宝されます。
そうすればどれだけ理学療法士が増えようと求められる存在になるのです。

例え増えすぎたとしても、今後も高齢化社会は進みます。
つまり理学療法士は社会的にニーズのある仕事です。

とは言っても理学療法士が増えすぎている現状は変わりません。
そのためその中で自分の価値を見出せるか不安に思うこともあるでしょう。

理学療法士の質の低下をチャンスととらえる

しかしこの現状は不安に思うようなことだけではなく、チャンスと捉えることもできます。
というのもこれには理学療法士が抱えるある問題が関係しています。

それは理学療法士の質の低下です。
高齢化社会に対して、国は理学療法士を急ピッチで増員してきました。

そのお陰で高齢化社会への対応はできたわけですが、国家試験に合格することを目的とした学校の教育は理学療法士の質の低下を招きました。
専門学校のHPを見ると、今でも競うように合格率を書いています。

もちろん理学療法士の学生やいま理学療法士を選択肢に入れている高校生には大事な情報です。
しかし合格するためのカリキュラムでは、質の高い理学療法士を育成できません。

この傾向は専門学校に多いです。
そして専門学校は養成校の大半を占めています。

そうなると理学療法士全体に質の低下が生まれるのです。
ということは発想を変えると、少しでも質を高めれば多くの理学療法士に差をつけられるということになります。

理学療法士は治療スキルは学びますが、市場価値を高める意識は疎いです。
だからこそこの状況は生き残っていくためにチャンスと言えるのです。

増えすぎでも生き残っている理学療法士がしている仕事

あなたは理学療法士がどんな仕事か説明できますか?
「理学療法士及び作業療法士法」による理学療法の定義にはこう書いてあります。

身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう

(引用:理学療法士及び作業療法士法)

基本的にはこの通りなのですが、これだけが理学療法の全てではありません。
というのもこの定義だけを満たした理学療法士では生き残っていけないのです。

では「どうしたら生き残れるのか」と考えたときに大事なのが、市場価値です。
唯一無二の理学療法士になるには、あなたにしかできない理学療法をしなければなりません。
つまるところ、あなたにとっての「理学療法士とは」がなければ生き残れないのです。

これを説明するためにものまねタレントを例に挙げてみます。
「もしも歌手の〇〇さんがアパレル店員だったら」
ものまねする人はこういうネタをしたりします。

これの面白いところは、2つの特徴が掛け合わさることで、2つの面白さが引き立ち合うところにあります。
その有名人らしさと、アパレル店員の特徴やあるあるが掛け合わさるからネタに魅力が出るのです。
(誇張表現がより面白くしているという点もありますが。)

ここで考えて欲しいのが「もしもあなたが理学療法士だったら」という働き方です。
これはつまり、あなたの魅力を理学療法士という仕事にどう反映できるのかということです。

そこに理学療法士として働くあなたの価値が生まれます。
あなたはどんな性格をしていて、どんな強みを持っていますか?

それを自分で理解した上で、仕事にも反映できる人が生き残れる理学療法士です。
市場価値が高まるということは、あなたの魅力が発揮されるということです。

理学療法士とどう向き合い、障害をもった方とどのように接していくのか。
そこに決まりはなく、あなたの価値観や性格が行動基準になります。

ちなみに私にとっての理学療法士の仕事とは「お身体を介してその方に接することで、その方に生きる活力を与え幸せになってもらう仕事」です。
とは言ってもまだ私には力不足な部分も感じています。

しかし大事なのはどういう目的で仕事をしているかです。
理学療法士の中にあなたの使命や目的を見出すことで、あなたの市場価値は高まるのです。

なお、理学療法士になるにはどうしたらよいかについては、以下の記事を参考にして下さい。

理学療法士になるには4つの壁を越えるべし!現役理学療法士が解説!あなたが理学療法士を目指しているのならば、4つの壁を越える必要があります。 理学療法士になるためにどんな過程を経るのでしょうか? そ...

理学療法士が市場価値を高めるメリット


市場価値を高めることで理学療法士として生き残れると書きました。
では具体的にどういう点でメリットがあるのでしょうか。

理学療法士が増えすぎたことで懸念される不安要素は大きく2つです。
1つ目は就職先がないのではないかということ、2つ目は給料が減るのではないかということです。

働き手があり、家族と人生を楽しめるだけの収入があることは、仕事を選ぶときに大切にしたい条件ですよね。
未来がどうなるかはその時にならないとわかりませんが、理学療法士が増えすぎたら職も給料も少なくなると予想されます。

しかし市場価値を高めることで2つの不安要素は解消されます。
ではそれが一体どういう効果をもたらすのか見ていきましょう。

理学療法士としての選択肢が増える

理学療法士の増えすぎが問題視されているいま、働く場所があるのかということは気になるところです。
「就職できないんじゃないか」「クビになるかも」といった不安はどうしても付きまといます。

前述の通り、理学療法士は社会的ニーズの高い職業です。
そのため働く場所自体がなくなることはありません。

しかし理学療法士として将来も働けるかどうかはあなたの市場価値が高いかによります。
理学療法士は現在以下のような場所で働いています。

  • 病院などの医療施設
  • 老健や訪問看護、デイサービスなどの介護施設
  • 教育・研究施設
  • 介護保険法関連施設(地域包括センター)
  • 身体障害者施設
  • 児童福祉施設

割合で見ると、医療施設(67%)、介護施設(19%)、教育・研究施設(3%)(参考:公益社団法人日本理学療法士協会HP)の順で多くなっています。

私の知り合いにいる理学療法士の多くは、市場価値を高めることで需要のある理学療法士になっています。
独立して治療院を営んでいる人、ヨガ講師としても働く人、職場の意識改革を推し進める人、コーチングを学び生き方をサポートしている人などです。

この方たちは既存の枠にとらわれず、それぞれの働き方で理学療法士をしています。
それぞれの形で社会に関わることで、市場価値の高い理学療法士になっているのです。

理学療法士の給料への不安が減る

理学療法士が増えすぎてしまえば今後給与が減っていくことが懸念されます。
しかし実はこの問題も市場価値を高めることで解決されるのです。

理学療法士が年収を上げる方法は、毎年の昇給によるものがほとんどでした。
しかし現在は、自己研鑽や貢献度を評価する企業も出てきています。

現に私が以前勤めていた病院では、自己研鑽に費やした時間や各自の成長度合いに応じて昇給する制度を設けていました。
規模の大きい病院や施設では、これまでの年功序列による給与体系ではなくなってきています。

さらに国の政策に則り、副業OKの企業も出てきています。
これはつまり、「あなたの将来は保証できないから必要な分は自分で稼ぎなさい」という意味です。

これまでのように終身雇用こそが将来安泰だと考えられていた時代は終わりました。
自分で自分の人生を切り開く必要があるのです。

そのために市場価値を高める必要があります。
市場価値を高めることで、企業に自分の魅力をアピールできます。

さらには自らの力で収入を得る方法を選択することもできます。
自分で自分の人生の責任を負う時代だからこそ、市場価値を高めて自分に合った収入を得ていく必要があるのです。

なお市場価値を高めることができた暁には、更なるキャリアアップを目指して転職を選択することも考えたいものです。

理学療法士に強い大手転職サイトについて、以下の記事で詳しく解説していますので参考にして下さい。

理学療法士に強い大手転職サイト3選|老健で勤務のPTが解説理学療法士が転職活動をする際には、自分で病院のホームページから求人情報を探す方法もありますが、転職サイトに登録し、キャリアアドバイザーに...

増えすぎた業界で市場価値の高い理学療法士になるポイント


理学療法士のような国家資格を持った人(特に医療者)は「資格があるから」と将来を安心しがちです。
なぜなら資格を持つことに価値を感じているからです。

しかし理学療法士免許を持っているという事実だけではほとんど意味をなしません。
もちろん免許があるから理学療法士として働けるわけで、そういった意味では価値があります。

ただ私たちは理学療法士が増えすぎているという現状の中で働いています。
そうなれば生き残りが必要不可欠です。

理学療法士同士で競うわけですから資格を持っているだけでは意味がないですよね。
つまりこの高齢化社会では理学療法士は安泰ではないというわけです。

それでは私たちはどうしたらいいのでしょうか。
私たちが生き残っていくために必要な考え方を書きますね。

理学療法士の資格をどう活かすか考える

理学療法士免許を持っているだけでは意味がないと言いましたが、資格を持つことは良いことです。
そのぶん可能性が広がりますからね。

資格を取得することで理学療法士として働ける場所があるため、多くの人はその資格に価値を感じます。
もし30年前のように理学療法士が1万人弱程度しかい状況ならば、資格自体に価値があったでしょう。

ただ現状では有資格者は17万人もいます。
その中で生き抜くために大事なのは、資格を持ったあなたがどういう仕事をするかです。

これはどの職業にも言えることですが、仕事のやり方は2通りあります。
1つ目は「給料を毎月もらえるからとなんとなく仕事をする方法」で、2つ目は「自分の働き方を考え、目的を持って仕事をする方法」です。

どっちの働き方をとるかはあなた次第ですが、あなたを幸せにするのは間違いなく後者です。
自分自身から湧き出る想いに目を向け、それに従いあなたの仕事をしたとき、この上ないやり甲斐を感じ充実感を得られます。

「あなたが何のために仕事をし、理学療法とどう関わるのか」
それを模索し、目的を持って働くことで唯一無二の理学療法士になれます。

資格を活かすから資格に価値が生まれるんです。
理学療法士としての土台は、あなた自身であることを忘れないでくださいね。

理学療法士に固執せず幅広い選択肢を持つ

理学療法士が増えすぎている問題を解決するために、あなたの市場価値を高めることが大事だと言いました。
しかし理学療法士としてそこまでできる自信がないという場合もあるでしょう。

そんな時は視野をもっと広く持ってみてもいいかもしれませんね。
理学療法士だけにとらわれる必要はありません。

実は専門資格を持っていると資格に依存してしまい、そこから抜け出すことがなかなかできません。
特に理学療法士は真面目で職人気質な方が多いため、どうしても理学療法士だけで生きようとします。

これまでの理学療法士像や固定観念に支配されてはいけません。
あなたを幸せにする道は理学療法士だけではないのです。

もしあなたが「理学療法士の将来は不安で堪らないけど、理学療法士として高みを目指していく自信がない」と思っているなら、他のことにトライしてみてもいいかもしれませんね。
私はこうして理学療法士として働きながら記事も書いています。

これには様々な理由がありますが、1つは「理学療法士だけではつまらないから」です。
理学療法士としての既定路線はもう見えています。

病院や施設で働き知識をつけ、ある程度治療できる理学療法士に成長し、そのまま30代後半ぐらいになれば管理職になり定年を迎える。
その間にある理学療法士が味わえる喜びもある程度想像がつきます。

もちろんその結果を得るためには強い情熱や目的が必要で、それを達成したときの感動は何にも変え難いでしょう。
ただ予測できる人生をなぞっていくだけでは心から人生を楽しめるとも思えません。

自分だけの人生を進み、幸せを感じるためには、その時の感情を深く味わうことが必要です。
そのために好きなことや興味のあることにトライし、自分の感情を大きく揺さぶるのです。

そして様々な視点や価値観を持った方が、理学療法士として働くにしろ、他の道に進むにしろ、高い次元で物事を捉えて行動していくことができます。
今は理学療法士として自信がなくたって、やりたいことをやっていくうちに「あなたにしかできない理学療法士」になれるかもしれません。

あなたが好きなこと、興味のあることは何ですか?
その気持ちに素直に従うことであなただけの人生を進めますよ。

遠回りに思えても、やりたいことをやった結果全てが繋がると信じています。

なお、現にあなたが理学療法士で、辞めたいと思うことがあったら、以下の記事もご覧になってみて下さい。

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理学療法士増えすぎの現状と解決策まとめ


私たちは理学療法士の増えすぎ問題への対策をしていかなければなりません。
そのためにはまず現状把握が大切です。

自分の目で確かめなければ不安だけが募りますからね。
確認し納得した上で、対策を施していく必要があります。

以下にこの記事のまとめを記します。

理学療法士増えすぎの現状と解決策まとめ
  1. 理学療法士は現在増えすぎており、2040年ごろには供給が需要の1.5倍になる
    • 市場価値を高めれば増えすぎた状況でも生き残れる
    • あなた自身の魅力が引き立ては市場価値は高められる
  2. 理学療法士が市場価値を高めるメリット
    • 将来的に理学療法士として働く場所の選択肢が増える
    • 収入の増やし方に幅が出る
  3. 増えすぎた業界で市場価値を高めるためのポイント
    • 資格の活かし方を考える
    • 理学療法士に固執せず様々な選択肢を持つ

現状では理学療法士は飽和状態にあり、将来的に供給過多になるとされています。
それに対して国や理学療法士協会は何か対策をとるでしょう。

しかし結局のところ将来のことは誰にもわかりません。
対策を打ったとしてもそれが成功するとも限りません。

今わかっているのは、理学療法士が増えすぎているという現状だけです。
それに対してあなたがどう捉え、どう対策していくかが生き残っていくカギとなります。

あなたにしかできない理学療法士を目指してください。
あなたの人生をあなた自身の手で切り開くことこそが、将来幸せを掴むための最善の方法なのです。

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littakecl
デイサービスで理学療法士として働く24歳。仕事のテーマは「幸せ」。自分らしくいることで、関わる人を幸せにすることが目標だがまだまだ修行の身。人生に迷っている方の意思決定をサポートできる記事を目指す。
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