あなたは美容室に行ったときに、「美容師さんて、オシャレだなぁ」と思ったことはありませんか。
美容師やスタイリストと聞けば、オシャレなイメージがありますよね。
スタイリストになると、まるで自己紹介であるかのように、それぞれの個性が服装として表現されます。
スタイリストの自己表現は、お客さんが指名する場合にも強い印象を与えます。
お客さんは「自分に似合うように、自分の感性をわかってくれるような、スタイリストに担当してもらいたい」と思うのです。
その時に、お客さんが自身と似たような、あるいは近い感性のスタイリストを選ぶのです。
では顧客を持たないアシスタントは、どのような服装をすれば良いのでしょうか。
この記事ではそんな美容師アシスタントの服装について、どのようなものを選べば良いのか、頭の先から足の先まで解説いたします。
また、美容師アシスタントの服装で気をつけることや美容師アシスタントの制服についても触れますので、参考にして下さい。
私服OKな美容室での美容師アシスタントの服装選び
最近の美容室では立地やお客さんの層などによって、その美容室の特色がわかるようになってきました。
価格競争が出来ないので、各美容室の特色を出し、得意なスタイルをアピールする狙いがあります。
また都心にあるのか、田舎の方にあるのか、立地によっても特色は変わってくるでしょう。
その美容室の特色に合っていれば私服でもOKというところも多いです。
ただし、私服OKとはいっても、ダメージを含むジーンズや、露出が多いもの、施術の際にお客さんに触れてしまうようなデザインの服装は、敬遠されることが多いです。
ほかにもほつれがあったり、シャツの襟がヨレていたり、だらしなく見える服装はNGです。
では美容師アシスタントはどんな私服を選べばいいのでしょうか。
以下、具体的に解説いたします。
色を統一させる
「オシャレな格好をしよう」と思ったところで、何がオシャレなのかと聞かれると、答えに詰まることもあります。
そんな時に手っ取り早く出来るのが、色を統一させるということです。
上から下まで統一しろとは言いません。
トップスが赤なら、靴も赤系にする、等、所々の色合いが統一されていればOKです。
清潔感を忘れずに
美容室はお客さんが「綺麗になりたい」と思って来る所です。
それなのに担当したスタッフの服にシワがあったり、シミが付いていたりするとどうでしょう。
「この人に任せて大丈夫かしら」と思われても仕方ありません。
そんな事にならないように、洗濯の際にはシミをチェックする、シワが付かないように工夫して干すなど、普段から気をつけましょう。
着回しがきくものをそろえる
スタイリストに比べれば、アシスタント時代はお金がかかります。
ハサミはまだ必要無いですが、ブラシやコーム、練習用のウィッグも買いそろえなければいけません。
上位アシスタントになれば、スタイリストデビューに向けてハサミはもちろん、カット練習用のウィッグが何十台も必要になります。
そんな頃に洋服を何十着も用意しようとすれば、一人暮らしでは難しいでしょう。
「また同じ服を着ている」と思われないために、上下それぞれ、他のアイテムと合わせやすいものをそろえておきましょう。
今ではファストファッションでもシンプルな色合いやデザインが多く、高見えするアイテムも多いのでおすすめです。
また、費用を抑えるために古着屋に行くのも一つの手ですね。
動きやすさは外せない
アシスタントは仕事量が多く、立ち止まっている時間はほとんどありません。
あちこちに移動し、いろいろな仕事をします。
例えばジャケットを着ていたとします。
腕の自由が利きにくいため、シャンプーもしづらく、カラーリングだって思うようにできません。
体にフィットしたスラックスを着ていたとします。
落ちてしまったコームを拾う時、屈みづらいです。
このような「動きにくそう」な動作は、どうしても「格好悪い」と思われます。
また、動きにくいために、思わぬ事故にも繋がりかねません。
アシスタントは特にシャンプーをすることが多いので、綺麗な生地やデザインでも、肩周りが動かしやすいものを選びましょう。
一日立ち仕事なので、足がむくむ事も考慮し、パンツスタイルであれば伸縮性がある生地で作られたものを選んだ方がいいです。
シャキッとした格好で颯爽と動く姿はとても格好良いですよ。
美容師アシスタントは小物でオシャレに
美容師アシスタントは、小綺麗でオシャレなファッションを心がけましょう。
ファッションには、小物がつきものですよね。
たとえモノクロコーデになっても、小物で簡単にオシャレにできるのです。
帽子
私の居た美容室では、スタイリストもアシスタントも関係なく、帽子が人気アイテムでした。
中でもベレー帽は合わせやすく、一度3人が被ってきた日があります。
ほかにも、ハットやニットキャップなどもあり、種類も沢山あります。
特にツバの無い、もしくは短い帽子が作業もしやすいです。
ヘアアクセサリー
ヘアターバンやゴールドピン、バレッタ、ヘアゴム、シュシュなど、ヘアアクセサリーは沢山ありますよね。
ロングヘアの方なら、編み込んだりハーフアップにしたり、アレンジも沢山できますね。
ショートヘアの方なら前髪だけ編み込んでみたり、ヘアアイロンで巻いたりパーマをかけたりして動きを出し、部分的にヘアピンで留めるのもオシャレだと思います。
ショートヘアの方は小さなヘアゴムや色々なピンを持っておけば沢山のアレンジができますよ。
イヤリング・ピアス
今では様々なショップでイヤリングやピアスが販売されていますよね。
それも、300円から買えてしまうので、集めやすい小物でもあります。
デザインも豊富に用意されているので、美容室のテイストに合わせたものを用意しやすいとも言えます。
例え全身がモノトーンになってしまっても、赤色のイヤリングをするなどでアクセントをつけることができます。
靴
靴の指定があるサロンもありますが、「綺麗に見える靴であればOK」というところが多い気がします。
ローファーやオックスフォードシューズなんかも格好いいですね。
しかし装飾が華美なものや、エナメル加工したような艶があるようなものは避けたほうがいいでしょう。
あくまでアシスタントですので、主張が強くてはだめです。スタイリストになってからにしましょう。
サンダルやミュールは禁止のところが多いです。
見栄えもそうですが、薬剤を使う場所ですし、手が滑ってハサミが落ちてくることだってあります。
美容室は危険な場所であることを理解していなければなりません。
靴下
黒いパンツスタイルでも、ふとしたときにチラッと見える靴下が鮮やかな赤色だと、ハッとしませんか。
また、女の子ならロングスカートにオックスフォードシューズ、小さなフリルの付いた靴下を履いていると、女の子らしさが見えて可愛いと思います。
普段は見えにくい場所だからこそ、ふとした時の印象が強く残りやすいです。
美容師アシスタントの服装で気をつけること
スタイリストもそうですが、美容師のオシャレは「似合っている」ことが大前提です。
流行りの小物を取り入れたり、好みのアイテムを身につけることも、話題性としては大切ですが、本人に似合っていなければ、「この人と話が合うかしら」と思われるかもしれません。
そうならないためには、まず自分のスタイルを知ることです。
体型を知り、胴と脚の比率を知り、メイクも合わせた色合いや、自分のキャラクターなどを総合して、似合わせなければいけません。
一番情報を入手し易いのは雑誌です。
美容室においてあるのを営業後に読んでもいいでしょう。
最近ではファッション情報に特化したスマートフォンアプリもありますよね。
アプリがあれば行き帰りの電車の中でもチェックできます。
何か一つ、例えば、毎日帽子を被っているとか、このアイテムは自分のものだと言えるものがあるといいですね。
そして何よりも気をつけていただきたいのは、汚れてしまうかもしれないということです。
カラーリングの際にいくら気をつけていても、洗い物をしているときに汚れてしまうかもしれません。
私が実際に、カラーリングが終わったカラーカップやハケをシンクで洗っている時に、しぶきを飛ばして制服を汚してしまっていました。
それも毎日、帰宅してすぐにブリーチにつけ置き、洗濯していました。
漂白剤には2種類ありますが、色柄ものにも使える酸素系漂白剤では落としきれません。
塩素系の漂白剤(ブリーチ、ハイター等)でやっと落ちる汚れなので、色柄ものの服はスタイリストになっても着られないなと思うほどです。
働き始めはどうしても、勝手がわからずに服を汚してしまいます。
最初はやはり、清潔さ、新鮮さを出すためにも、漂白剤の使える白のトップスをおすすめします。
美容師アシスタントに制服を指定する美容室の狙いとは?
アシスタントの制服と言えば、モノトーン(上が白シャツに下は黒パンツ)のイメージが強いとよく聞きます。
白シャツに黒い腰エプロンが支給されていたりすると、それは制服であると言えるでしょう。
昔から続く老舗のサロンでは、制服が根強く残っているように思います。
なぜ美容師アシスタントに制服を指定するのか、そんな美容室の狙いをお伝えしましょう。
清潔維持のため
美容室は、不特定多数の人が利用する場所なので、衛生管理に気をつけなければなりません。
そして清潔さを出すために、内装がシンプルであったり、服装を白色などに統一しているところもあります。
身だしなみをきちんとし、その美容室で働くスタッフが清潔さを醸し出すことも大切なのです。
没個性のため
アシスタントはすべてのお客さんと触れる機会があります。
人の第一印象は5割以上が見た目と言われています。
アシスタントが個性を出しすぎると、顧客を獲得する前に、見た目から「あの人、なんか嫌だわ」と思われてしまうこともあります。
すると入客を断られ、シャンプーすらさせてもらえないかもしれません。
入客を断られると他のアシスタントの手を使わなければならないので、人手がたりなくなることもあります。
それを防ぎ、まんべんなく仕事が回せるように、アシスタントは個性を出さないように、制服にしているというところもあります。
半制服の美容室もある
半制服とは文字通り、半分が制服、ということです。
実際に、私が働いていた美容室がそうで、シャツは制服として支給され、下は黒色で、デニムでなければOKというところでした。
他にも、スタッフみんなが同じロゴ入りの服を着ている、Tシャツを統一している、といった具合もそうです。
サロンワークはチームワークが大切な仕事でもありますので、こちらはこれで、仲間意識が感じられますね。
美容師アシスタントの服装選びまとめ
仕事がしやすく、汚れても処理をしやすい、かつオシャレである、という服はなかなか見つからないかもしれません。
それを思えば制服がある方が気が楽になるのでしょう。
また、その美容室に合うテイストにするため、自分の好みの格好だけをすればいいわけでもありません。
更にスタイリストになると、その日来店するお客さんの好みそうな服を着る人も多いです。
- 流行りのものは常にチェック
- 自分に似合うことが大事
- 統一感でオシャレに
- 動きやすさ、清潔さを忘れずに
- 小物使いのプロになる
アシスタント時代はセンスを磨く時代でもあります。
雑誌などでいち早く情報を入手し、可能な範囲で自分に合うものをそろえましょう。
また、先輩のファッションをお手本にしてもいいですね。
時にはお下がりももらえるかもしれません。
せっかく私服で働けるのであれば、ファッションも楽しみたいですよね。
なお、美容師アシスタントの「あるある」については以下の記事をご覧下さい。