宅建受かったけど次に狙う資格を迷っているのであれば、FP(ファイナンシャルプランナー)2級をおススメします。
FPの試験はどのようなものかあなたはご存知ですか?
FP試験は金融系コンサルティングの国家試験であり、日本では宅建に次いで受験者が多いです。
FP2級は金融、保険、不動産等幅広い分野のコンサルティング業務に欠かせない知識が得られる有望な資格です。
金融、保険業界ではまず取得が推奨されます。
例えるなら不動産業界で取得が必須である宅建と同じような位置づけです。
今回は、FP2級の難易度は宅建より低い理由について解説いたします。
FP試験は日本FP協会主催の2級FP技能検定もありますが、私が合格した金融財政事情研究会主催のファイナンシャル・プランニング技能検定2級について記載します。
なお、FP2級の講座について、【比較表あり】FP2級の安い講座11選|2級FP技能士が徹底解説!の記事で詳しく解説しています。ご参考にどうぞ。
FP2級の難易度は宅建より低い
FP2級は金融系の資格であり宅建は不動産系の資格であるため、難易度を一概に数値化して比較はできません。
しかし、難易度の差についてできるだけ客観的に述べることはできます。
FP2級と宅建の試験概要
まずは試験の概要面から難易度を解説します。
年間試験回数
FP2級は年3回(5月、9月、1月)試験がありますが、宅建は年1回(10月)しか試験がありません。
FP2級は宅建より年間3倍も合格するチャンスがあるのです。
つまり、FP2級は試験を受けるチャンスが多いため、受験のプレッシャーが低いわけです。
不合格であっでも4か月後の試験を再び受ければいいわけですから。
ですが、宅建の場合は不合格になると来年の試験まで持ち越されますから、その分かかるプレッシャーも大きいわけです。
ゆえに、1年間で試験を受けられる回数の面から言うと、FP2級の難易度は宅建より低いと言えます。
科目別合格
FP2級の試験は、学科試験と実技試験の2部構成です。
午前が学科試験、午後が実技試験であり両方が1日のうちに行われます。
実技試験は4種類(個人資産相談、生保顧客資産相談、中小事業主資産相談、損保顧客資産相談)あり、自らの特性に応じた試験を選択できます。
また、FP2級では学科試験のみ、実技試験のみの科目別合格制度があり、一部合格者は試験日の翌々年度末まで試験免除制度を適用させることができます。
この制度が飛躍的にFP2級の合格率を押し上げているのです。
一方、宅建は如何でしょうか?
宅建は科目別合格制度がなく、まさに1発勝負です。
宅建よりFP2級の方が試験のプレッシャーがかからないはずですよね。
ゆえに、科目別合格制度があるFP2級のほうが、その面でも宅建より難易度が低いと言えます。
受験資格
宅建の受験資格はなく誰でも受験できます。
未成年者でも外国人でも人間ならだれでも受験できるのです。
一方、FP2級には受験資格が必要とされます。
次の受験資格のうち最低一つに当てはまらなければなりません。
-
【FP2級受験資格】
- 3級技能検定の合格者
- FP業務に関し2年以上の実務経験を有する者
- 日本FP協会が認定するAFP認定研修を修了した者
- 厚生労働省認定金融渉外技能審査3級の合格者
一見すると、受験資格がない宅建の方が間口は広く合格しやすそうです。
しかし、さらに考えてみてください。
宅建の場合、基礎知識がなければ基礎知識から積み上げる必要があります。
しかし、FP2級は基礎知識を持った人に受験資格が与えられており、基礎知識さえあれば試験に挑み易くなっているのです。
このことからやはり、FP2級の難易度は宅建より低いと言えます。
FP2級と宅建の試験問題
次に試験問題の面から難易度を解説します。
試験ジャンル
FP2級 | 宅建 | |
---|---|---|
試験ジャンル |
|
|
試験ジャンルで比較すると宅建の方が少なく取組みやすそうです。
しかし、法令上の制限やその他の法令では建築基準法や税法など細かい分野から出題されます。
また、この比較で特に私が言いたいのは、試験問題の傾向がFP2級は広く浅くに対して、宅建は狭く深くなのです。
宅建では、全問題50問中約7割民法と宅建業法の問題が占めています。
この2法令に問題が集中しているのは、かなり高度な問題が出題されることを意味します。
試験ジャンルから見ても、FP2級の難易度は宅建より低いと言えます。
合格ライン
FP2級 | 宅建 | |
---|---|---|
解答形式 |
|
|
まずは回答形式をご覧ください。
これだけを見ると、FP2級の方がマーク式の問題数も多く、記述式の解答もあるので難易度が高いと判断する人もいるでしょう。
しかし、合格点を比較した場合、FP2級試験は学科・実技ともに絶対点数6割が必要なのに対し、宅建は相対点数約7割が合格ラインになっています。
国家試験を受験したことがある人は実感として理解できるでしょうが、この1割の差はものすごく大きいのです。
- 絶対点数
全受験者一律の合格ライン - 相対点数
全受験者のレベルで変化する合格ライン
相対点数7割を合格ラインとする宅建のほうがFP2級よりも難易度が高いのです。
出題傾向(過去問との比較)
どの試験でもそうですが、試験問題の多くが過去問をベースに作成されます。
ですから、如何に過去問を軸に試験勉強するかが重要かつ効果的なのです。
ところで、一概に過去問と言っても「過去問と全く同じ形式の問題なのか」「過去問と論点は同じだが応用を効かせた問題なのか」で問題の難易度は相当違ってきます。
その点で、私が経験した感想で述べますと、FP2級は前者であり、宅建は後者の傾向が強いのです。
これは実際に過去問を解いてみて肌で感じてもらうしかありませんが、私の率直な意見です。
過去問と全く同じ形式の問題が出題されることのない宅建は、FP2級より難易度は高いと言えます。
FPと宅建では相互関係がない分野もたくさんあるので一概に難易度は比較できないと思う。得手不得手もあるし。でも両方やって思うのは、問題の作りは明らかにFP2級の方が易しい。宅建みたく細かい知識がなくても解ける問題ばかりだし、出題者が意図的に取らせないよう操作してる問題もほぼないと思う。
— タイニー@資格のお勉強 (@tiny_study1987) October 27, 2019
このツイートにもあるように、出題傾向から見ても間違いなく宅建よりFP2級の難易度は低いです。
過去問については、学科、実技それぞれ取り組んでください↓
宅建受かればより難易度の低いFP2級も受かる
今まで分析したように、宅建に受かればより難易度の低いFP2級も受かると言えます。
ただし、もちろんFP2級もそれ相応の国家試験ですから手放しで合格できるとは言い切れませんし、以下の条件はクリアーしなけらばならないでしょう。
FP3級取得や実務経験2年等が必要ですよ!
別分野であることを意識して試験勉強に取り組む必要があります!
私の場合は金融機関勤務経験が2年以上ありましたので、FP3級を取得することなく直接FP2級を受験することができました。
受験資格の縛りがある分、宅建よりも受験資格の取得に手間がかかることは理解しておく必要がありますね。
ですから、まず宅建の資格を取って難易度の低いFP2級を受験する計画であれば、できるだけ早く勉強を始めましょう。
宅建を通信講座で独学される場合は以下の記事を参考してください。
FP2級と宅建の難易度比較まとめ
宅建受かったけど次に何の資格を受験するか悩んでいるあなたはファイナンシャルプランナー(FP)2級をおすすめします。
FP2級と宅建だと宅建の方が、難易度は上がります。ある程度勉強しないと受かりません、「FP2級から宅建だとかなり勉強する」「宅建からFP2級だとかなり楽です」
FP2級は合格率も高く、受かりやすいです。
FPは、AFP・CFPまでを目標にすると良いと思います。— Yちゃん (@Yu0077700777) May 21, 2019
そこで、FP2級の難易度は宅建と比較してどうなのか気になるところですが、このツイートにもあるように宅建より低いのです。
最後にまとめます。
- FP2級は年3回試験があり宅建の3倍チャンスがある
- FP2級は科目別合格制度あり
- FP2級はFP3級保有や実務経験等の受験資格が必要
- FP2級は6割正解、宅建は7割正解で合格
- FP2級は過去問同等レベルの試験問題で宅建は過去問同等でない
- FP2級合格に必要なのは受験資格と過去問制覇だけ
現在は金融業界でも不動産業界でもコンサルティング業務が隆盛です。
つまり不動産融資や不動産売買等に絡んで顧客に対する相談業務、アフターフォローを通してより深く顧客ニーズに応えようとするものです。
宅建を取得しているなら、FP2級を併せ持つことで不動産関連業務をより広く理解することが出来ます。
例えば、最近特に顧客ニーズが高い相続、事業承継、不動産管理業務まで幅広く対応ができるようになるのです。
ダブルライセンス最大の魅力は、一つの事象に対して複眼的な見方ができるようになることです。
あなたも宅建を取ったら、より難易度が低いFP2級を取得し、より幅広い業務遂行ができるよう目指してみてください。
なおFP2級を取得するための講座については、以下の記事で詳しく解説しています。
どうぞご参考になさってください。