最近、鍼灸師を目指す人が多くなっています。
では、鍼灸師になるにはどうすればいいのでしょう。
結論を申しますと、大学と専門学校のどちらかに通って国家試験を受験し合格すれば鍼灸師になれます。
では鍼灸師になるために通う大学と専門学校はそれぞれどんなメリット、デメリットがあるのでしょう。
今回はそんな疑問を持ったあなたがどちらを選ぶべきか、鍼灸師として大学と専門学校で講師をしてきた私がお伝えします。
また後半では、鍼灸師のキャリアについても触れますので学校を選択する際の参考にして下さい。
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鍼灸師になるには?
鍼灸師とは「はり師」「きゅう師」という2つの国家資格を持っている人のことです。
治療する時に鍼と灸を同時に行うので一般的には鍼灸師と呼ばれることが多いです。
鍼灸師になるには、鍼灸を学べる大学か専門学校のどちらかに入学して学びます。
原則、卒業年度の2月最後の日曜日に国家試験を受験し合格すれば鍼灸師になれます。
鍼灸師になるためには、大学か専門学校のどちらかに通わなければなれないのです。
鍼灸師になるための学校選び【大学/専門学校】
鍼灸を学べる大学と専門学校にはそれぞれどのような特徴があるのでしょうか。
大学で学ぶメリット・デメリット
大学では4年かけて鍼灸や内科や外科といった現代医学を学びます。
大学を選ぶメリットは多く、朝から晩まで専門的な内容を学ぶことができます。
学習期間が4年あるので実習の時間も多くなります。
1校のみですが、卒業時ではなく3年で国家試験を受け4年次に経験を積める大学もあります。
附属病院がある大学では、鍼灸だけでなく内科などの診察現場に出ることもできます。
また、学士号により大学院など、より専門的な勉強の選択肢が広がります。
一方、デメリットは4年かかるので専門学校よりもお金が多くかかることです。
大学では学費が4年間で740万円近くかかります。(参考:学費│入試・イベント情報│明治国際医療大学)
また、学ぶ内容も多く専門学校より国家試験の合格率が低くなりやすいです。
ですから自分でしっかり計画的に勉強して国家試験に挑戦することが大事です。
費用がかかりますが、専門的に学び医師と共に働きたい場合は大学に行くと良いでしょう。
専門学校で学ぶメリット・デメリット
専門学校では一部の例外を除いて3年間、半日で鍼灸について学びます。
また、大学と異なり夜間部を設けている学校もあるので働きながら学ぶこともできます。
専門学校の一番メリットは国家試験の合格率が大学よりも高いというところです。
国家試験によく出題される分野を入学直後から学んでいくので、試験対策はバッチリです。
また、大学と比べ学費も安く、3年で450万円ほどで済みます。(参考:学費│入試・学費│明治東洋医学院専門学校)
デメリットは授業が国家試験中心で、実際の臨床で必要な知識がかなり少なくなることです。
そして授業時間が半日しかないので、実技の時間がどうしても少なくなります。
特に時間制約の大きい夜間部ではより実技時間が少なく、土曜日授業の場合もあります。
また、学位がなく選択肢が大卒の人よりも狭くなります。
専門学校は国家試験を確実に受かりたい人や、働きながら学びたい人に向いています。
私が鍼灸師になった方法
私は身内に医師が多かったため、専門的に学ぼうと大学に通って鍼灸師になりました。
当然内容は難しいものでしたが、大学の勉強は私にとって、とても貴重な経験でした。
また、3年で国家試験を受けられる大学だったため、多くの臨床経験を積むことができました。
その後大学院へ進学しましたが、外科医指導のもと専門的な内容を学べたのは良かったです。
鍼灸師のキャリア
学校を卒業し無事免許を取得した後にあなたが選ぶのが鍼灸師としての進路です。
では、鍼灸師にはどのようなキャリアがあるのでしょうか。
大学院や柔道整復師科への進学
ひとつは進学です。
大学を卒業すると学位が貰えるので、より詳しく学びたい人は大学院に進学します。
大学院では最新の治療方法や高度な技術を習得することができます。
また、柔道整復師の資格を得るために柔道整復師科に進学する人もいます。
鍼灸師の場合、一部の科目の授業が免除されます。
柔道整復師の免許を持つとより幅広い治療ができるようになります。
開業
鍼灸師は医師と並び開業することができる職種です。
なので免許取得後、すぐに開業することが可能になります。
開業するには保健所への届け出が必要です。
開業というと一般的には店舗を構えることをイメージするかと思います。
しかし、中には店舗を構えずに往診のみで開業する人もいます。
どちらにするか考えたうえで開業するといいでしょう。
なお鍼灸師がフリーランスで働くための基礎知識について、以下の記事で詳しく解説しています。
勉強のためにぜひあわせてご覧になってください。
![](https://stressfreelance.net/wp-content/uploads/2019/12/850842e87e0bf6e471b0bfe1d923f322_s-320x180.jpg)
就職
卒業時に最も多いのは就職です。
鍼灸院への就職が多く、他にも整形外科医院への就職もあります。
ただし、就職の場合最初の数ヶ月は経験がないので見習いとして修行する形です。
また、鍼灸院の場合は新人では雑務も多く給料も低いのが一般的です。
なお鍼灸師の就業場所ごとの働き方の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。
ぜひ合わせてご覧ください。
![](https://stressfreelance.net/wp-content/uploads/2019/12/bfb35f78d683aa79bcde97ca8cf87a66_s-320x180.jpg)
鍼灸師になる方法まとめ
今回は鍼灸師になるにはどうしたら良いかを解説し、鍼灸師になるために通う大学と専門学校の特徴を紹介しました。
また鍼灸師のキャリアについても触れました。
以下にまとめておきます。
- 大学または専門学校に通って国家試験に合格すれば鍼灸師になれる
- 大学は専門的な内容を学べ実技の時間が多い
学位で選択肢が広がるが、費用が高く国家試験合格率が高くない - 専門学校は国家試験の合格率が高く仕事しながら通える
半日の授業で実技の時間が少なく、学位がなくキャリアの選択肢が狭くなる - 卒業後のキャリアは進学、開業、就職がある
開業や就職が多いが、進学すると治療の技術や幅が広がる
どちらを選ぶのが正解なのかは人により異なります。
ただ、それぞれのメリットとデメリットを知らないと、いい選択はできません。
鍼灸師になるために、まずは大学と専門学校のどちらがあなたに合っているのか。
それをしっかりと確認するようにしましょう。
なお鍼灸師に転職する方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
どうぞご参考になさってください。
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