美容師アシスタントの期間は長いとよく言われますよね。
美容師になるには美容学校に通い、国家試験に合格し、美容室に就職する。
そしてアシスタント期間を経て、スタイリストデビューを目指します。
アシスタント期間は下積み時代として大事だと言われますが、出来るなら早くスタイリストデビューしたいですよね。
私も美容師に憧れて免許も取り、美容室に勤めていましたが、アシスタント期間が長いと感じ、諦めてリタイアしてしまいました。
実は、美容師のアシスタント期間は店舗の規模感によって違います。
今回は、美容室の店舗の規模別に美容師アシスタントの期間について解説します。
美容師アシスタントの期間は平均3年
美容師のアシスタント期間は平均3年、長くても5年程度と言われています。
けれど、実は短いところもあり、その期間は1年半、2年などの店舗もあります。
実際に私が働いていた店舗では、カリキュラムで3年半と決められていました。
というのも、その会社はスタッフが100名以上いる大型店であり、店舗によって技術の質などの偏りが出ないために、きちんとカリキュラムを組んでいるからです。
入社して何ヶ月で何を学び、何をマスターすれば良いのか、計画的に決められていて、そのカリキュラムに則れば、3年半でスタイリストデビューができる計算です。
大型店では技術の質を重視する為アシスタント期間は長め
在籍スタッフが30名以上であれば、大型店と言えます。
大型店では、ある程度カリキュラムが組まれており、アシスタント1年目、2年目、3年目などで学び、マスターする仕事内容を決めています。
カリキュラム修了後、あるいは終盤で、カットモデルを集め、テストを受け合格することで、スタイリストデビューとなります。
大型店では店舗が複数あることが多く、会社のブランドイメージや、店舗異動などによって差が出たりしないように、スタッフ全員に同等の質を持ってもらう必要があります。
ですので、各技術をしっかりと身につけてもらうため、カリキュラムがあるのです。
そして課題をクリアするまで、反復練習を欠かしません。
ここまでお話ししたことから、大型店での美容師アシスタント期間は最低でも3年が目安です。
小型店では技術習得のスピードにより期間が変わる
在籍人数が5名以下であれば、小型店です。
人数が少ないため、アシスタントには沢山の仕事が回ってきます。
いろんな仕事を任せることができると、スタイリストは次のお客さんやお待たせしているお客さんの施術に入れますので、アシスタントは早く仕事を覚えてもらいたいと思われているのです。
その課程で、早期にたくさんのことを経験し、腕をみがくことで、2年ほどでスタイリストデビューすることも可能でしょう。
ただし、「スタイリストとして十分通用するか」によって、早期にデビューできるか、時間がかかるかは差はでてきます。
お客さんときちんとコミュニケーションがとれるか、カットの仕上がりなどにブレが無いかなども大事なポイントです。
また、スタイリストが一人でお客さん一人をすべて担当するところであればいいのですが、アシスタントが「こき使われる」ような所では、スタイリストデビューが遅れるというところもあるようです。
以上から、小型店での美容師アシスタントの期間は2年が目安で、習得が早ければ1年半もあり得るでしょう。
大型の美容室でアシスタント期間に学ぶこと【在籍年度別】
大型店ではカリキュラムが組まれていて、アシスタントの勤続年数に応じて習得する技術がある程度決められています。
教育担当スタッフなどが決められている場合もあります。
スタッフの数が多い分、スタイリストのヘルプに入った時など、「言っていることがAさんとBさんで違う!」ということも起こりえますが、ポジティブに考えれば、「そうか、そういうやり方もあるのか!」という発見にも繋がります。
私が勤めていた美容室を例にカリキュラムを見てみましょう。
- 1年目・・・接客、シャンプー、トリートメント、マッサージ、カラーリング、ブロー、ストレートパーマなど
- 2年目・・・カット、パーマ、ホイルワーク(ハイライト等)、パーマ応用
- 3年目・・・カット応用、パーマ応用
1年目にはやはり覚える事がたくさんあります。
まずはすべてのお客さんに共通するシャンプー等から習得していきますが、徐々に注文頻度の多いものからレッスンカリキュラムに入ってきます。
1度習得したから終わりではなく、サロンワーク中にお客さんからスタイリストにクレームがあったりすると、復習トレーニングを営業後にすることもあります。
なお、美容師アシスタントの一日の仕事内容については以下の記事をご覧ください。
小型店でアシスタント期間に技術を学ぶ順番は個人差がある
同じ美容師である以上、習得する技術は大型店の場合で述べたものと変わりません。
ただし、人手が少ない分、1年目でもホイルワーク等を習得する場合などもあるでしょう。
また、2年目でブロー技術の習得をする場合もあるかもしれません。
小型店ではわざわざカリキュラムを組まずとも、店長自身が技術の習得具合を確認できるので、必要に応じて随時新しい課題をもらえます。
早い段階から様々な技術を任されるので、成長も早くなると言えます。
教育担当スタッフ等は居ないかもしれませんが、店長などにすぐに聞けて、教わることのできる環境が整っているとも言えます。
アシスタント期間は仕事への意欲と積極的な取り組みが大事
私がアルバイトをしていた時、まだ美容師免許は持っていませんでしたので、ほとんどがタオルの洗濯などの雑務でした。
しかし、「雑務ばかりでも面白くないだろう」という店長の計らいから、シャンプーレッスンを受けたり、カラー剤の調合方法を教わったりしました。
そんなうちに「次はマッサージができるようになりたい」等と思うようになり、レッスンも受けていきました。
自分がお店にとって、お客さんにとって、役に立てる存在であるというのが嬉しく、活力になっていたのでしょう。
それは大型店であれ小型店であれ、同じだと思っています。
大型店でカリキュラムが組まれていても、その都度テストに合格しなければ意味がありません。
合格しなければ次の課題に取り組めませんので、その分、期間は延びていきます。
また、仕事場である美容室は、学校ではないので「教えてもらっている」という思いではダメだと先輩スタッフから言われることもしばしばでした。
先輩スタッフの時間をもらって実際にカラーリングの練習をさせてもらうなど、積極的に声をかけてレッスンに取り組みましょう。
レッスンの時間にも限りがありますし、ウィッグだけでなく実際の人頭に触れて体験した方が、より質の高いものになります。
美容師アシスタントの期間まとめ
平均3年と言われても、これから先3年と思うと長く感じます。
しかし過ぎてしまえばあっという間です。
それだけ美容室は毎日忙しく、自分の時間を持つこともままなりません。
振り返った時には「短い」と感じたり、「もうちょっと頑張ればよかった」と思うこともあるでしょう。
- アシスタント期間は平均3年
- 大型店ではカリキュラムが有り、アシスタント期間は長め
- 小型店はマンツーマン制で大型店よりアシスタント期間は短い傾向
- 意欲次第で期間は変動
アシスタント1年目は覚える事も練習することも多く、反復練習にも飽きたりする人も居ます。
しかしこの期間が一番大事で、乗り越えることが出来れば2年目、3年目は楽になると言われています。
先輩アシスタントやスタイリストも乗り越えてきた期間です。
美容師になる基礎の期間ですので、課題にも積極的に取り組んでいきましょう。
なお美容師アシスタントとして就職後のことについては、以下の記事を参考にして下さい。