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賞状書士のリアルな求人事情と仕事の探し方4選【稼ぎの基礎知識】

賞状書士は、賞状や卒業証書などに体裁よく美しい字を書く仕事です。
賞状書士になるには特別な資格は必要なく、きれいな字を書くことができれば、一生使えるスキルです。

字を書くことが好きだけれど、賞状書士は「どうやって稼ぐの?」とお思いのあなたのために!
今回は、賞状書士のリアルな求人事情と仕事の探し方についてご説明します。
賞状書士として稼ぐための基礎知識となりますので、押さえておいてくださいね。

賞状書士のリアルな求人事情


賞状書士の仕事をしている多くの人は、書道の師範免許を取得している、または民間の賞状書士の資格を所持しているなど、なんらかの資格を持っていて、昔から筆文字に慣れ親しんでいる方です。
しかし現状は、そんな資格を持っていても、賞状書士1本で稼ぐのは非常に難しいです。

具体的に、どのように賞状書士は稼いでいるのか見ていきましょう。

正社員

賞状書士よりも広い意味を持つ「筆耕者」として、正社員の求人がある場合があります。
求人の応募には、履歴書に加え、あなたの実力がどれほどあるかの証明として、指定された文書を筆で書いたものを添えたり、自分の作品を集めたポートフォリオの提出を求められることが多いでしょう。

また、デパートやショッピングモール、贈り物を扱うお店のスタッフとして勤務しながら、お客様の要望に応じて、熨斗の宛名を書く働き方もあります。

しかし、「筆耕者」としてではなく、冠婚葬祭業界(特に正社員)にお勤めの場合は、業務の一つとして筆文字を書く場合もあります。
このとき、別途手当てが出ることはあまりないようです。

アルバイト

冠婚葬祭などを業務として行っているところでアルバイトで働くという場合、時給単位での勤務です。
お中元やお歳暮の時期など、贈り物の多くなる時期には需要があり、アルバイトに入る時間も多くなりますね。

私は学生の時に、お歳暮の時期限定で熨斗に宛名書きをするバイトをしたことがあります。
「書道有段者」での募集だったので、「いける!」と思い応募しました。
しかし、バイト1日目で、簡単に考えていた自分を悔やみました。

私は普段の筆(半紙に書くような筆)を持つのに慣れていましたが、小筆で細字を書く練習をほぼしたことがなかったからです。
手が震えないよう、筆を持つ手にいつも以上に力が入ったり、前かがみになりすぎたり、自分の最も書きやすい姿勢・スタイルを見つけるのに大変時間を要してしまいました。

1枚の熨斗の中で「会社名+役職+連名」を書く場合が一番過酷でした。
レイアウトは大体決まっているので、文字数が多いと必然的に、より小さい文字で書かなくてはなりません。
書きながら手で擦れて汚れてしまうのを防ぐために、左側の行から書くのですが、最後に書く「会社名」では、手がプルプル震えてしまうこともありました。

副業

書道教室の先生をしながら、賞状書士のお仕事をしているという「副業的」な働き方がとても多いです。
教室の合間の時間を使って、賞状書士の仕事を行うという場合、書いた枚数に応じて収入が決まります
書道教室であれば、ある程度広い部屋がありますので、書いた賞状を乾かして置く場所もあり、大変便利です。

賞状書士という仕事は、長時間続けて書くよりは、短時間に集中して書く方がミスなく仕事ができるのではないでしょうか。
1枚書いている途中で集中力が途切れると、そこでミスをしたり、文字にかすれや濃さの違いが出たり、クオリティが下がってしまうのです。
したがって、1人で黙々と作業ができて、ある程度広い部屋があると作業が捗ります。

収入・給料

1文字いくら(相場は20円~30円ほど)、1枚いくら(賞状1枚2,000円~5,000円など)といった出来高制がほとんどです。
必然的に、量をこなせる比較的時間に余裕がある人(子育て中のママ、定年退職した方など)が有利と言えます。
一概には言えませんが、1日平均3時間の作業とすると月収10万円ほどです。
賞状以外の看板など大きな案件の場合には、報酬が1万円ほどになる場合があります。

しかし、常に仕事の依頼があるとは限らないため、毎月安定した収入は望めません。
卒業式や卒園式の時期は依頼が多くなりますが、夏から冬の時期は比較的少ないと言えます。

なお、「フリーナンス」のサービスを利用すれば、筆耕のお仕事をしたあと、あなたが発行した請求書を買い取って即日あなたの口座へ振り込んでくれますよ。

依頼者があなたに報酬を支払う日はまだ先だけど、現金がすぐに必要な時に利用すると良いです。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。

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報酬・ボランティア

「美しい字が書ける」ことによって、依頼を受けることは多いです。
賞状や看板など量が多かったり、サイズが大きかったりする場合は、収入となりますが、数枚程度のものだと無報酬・ボランティアのような形で書くこともあります。

賞状書士の仕事の探し方

賞状書士の求人数自体は多くないので、根気強くお仕事を探していく必要があります。

求人サイト

賞状書士の求人は、そう簡単に見つけられるものではありません。
試しに民間やハローワークの求人サイトに”賞状書士”と検索ワードを入れてみましたが、全くと言っていいほどヒットしません。

その場合は、「筆耕」で検索してください。
検索するタイミングにもよりますが、求人がある程度ヒットします。

ただ、ホテル・霊園・寺院・百貨店・印鑑販売店・葬祭場・イベント関連・印刷会社などで求人はありますが、とても少ないです。

就業形態は、アルバイト・パートがほとんどで、まれに正社員があります。
お中元・お歳暮期の期間限定の就業は筆耕が主な業務ですが、それ以外は接客、販売、事務、受付、雑務などが主業務で業務の一部が筆耕というのがほとんどです。

そのような業務での就業で良ければ、賞状書士の資格を持っていると有利ですよ。
筆耕の求人はとても少ないので、見つけたら即応募しないと、ほかの応募者に先を越されてしまいます。

求人サイトに登録して、日ごろからチェックするようにして下さい。
なお、本格的に就・転職活動される際は、転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談をすると良いです。

無料であなたの希望に合った職場を紹介してもらえますよ。
転職エージェントの選び方は、以下の記事をご覧になってください。

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紹介・依頼

自分が資格を取得した民間団体に登録することで、その団体から仕事を紹介してもらうこともあります。
自分が受講した講座を受けた上で試験に合格すると、認定証が交付されます。
認定後、その団体に「あなたは資格取得者」として登録されます。
団体から仕事の紹介を受けている人もいるでしょう。

あなたは今までもらった賞状に、汚い字、汚れている賞状はありましたか?
やはり、賞状書士は「美しい字が書けるか」が最も求められるスキルだと思います。
したがって、出来上がった賞状は「自分の能力を証明するモノ」です。
賞状の出来がよかったり、納期をきちんと守るなどマナーが良ければ、継続依頼になりやすいです。

習字教室の先生であれば、直接の依頼、生徒からの依頼、幼稚園・学校からの専属依頼などがあります
継続依頼になるよう、自分のスキルを十二分に発揮し、気持ちよく依頼者と仕事を取り交わしましょう。

ただし、上記にも挙げましたが、場合によっては無報酬・ボランティアのような形で書くことも多いので、今後の関係性を考慮して引き受けていくのがよいでしょう。

毛筆人材登録システム

日本賞状技法士協会は、依頼者の要望と賞状書士のマッチングを行う「毛筆人材登録システム」を保有しています。
仕事をする上で生じた疑問や、不明点の相談に応じるサポート体制も整っています。

登録には、指定課題(賞状や封筒宛名等)、履歴書(毛筆書き)を提出します。(登録無料)
この指定課題が自分のスキルを証明するものとなるわけです。
登録すれば必ず紹介があるというものではありませんが、資格取得後はぜひ活用したいですね。

クラウドソーシングサイト

「クラウドワークス」、「Bizseek」などのクラウドサービスで、”筆耕”や”代筆”と検索してみてください。
仕事を依頼したいと考えている企業・個人の方を見つけることができるので、応募してみましょう。
やりとりはWebサイトで行うのがほとんどですので、パソコンやスマホに慣れておきましょう。

賞状書士として稼ぐには自分を売り込む「営業力」が必要


上記でもお話しましたが、賞状書士の求人数自体は少なく、まったくの新参者がこれから仕事を開拓していくのは難しいです。
自分を売り込む「営業力」が必要です。

賞状書士の第一の適性は、言うまでもなく毛筆で美しい文字を書くのが得意であることです。
しかし、与えられる仕事をただこなすのではなく、自分からよりよいものを提案できる人は、依頼者との信頼関係も築きやすく、それが仕事を得ることにつながります。

例えば、「賞状を書いてほしい」という依頼があったとします。
どういう賞状なのかを聞くことで、受賞者名の敬称を付けるのか付けないのか、実は違いがあるのです。
賞状では「様」や「殿」が敬称として使われますが、この2つは、敬意の方向が異なります。
・様 → 目上の方に使う(オールマイティ)
・殿 → 上位の者から下位の者へ使う  例)官公庁や組織の代表から出されるもの

これらの違いについては、依頼者サイドでも分かっていない場合があるので、こちらからどういう賞状なのかヒヤリングし、依頼者の希望に合うものを制作していくようにしましょう。
そういった丁寧な仕事が、将来的に仕事獲得へとつながっていきます。

賞状書士のリアルな求人事情と仕事の探し方まとめ


賞状書士は、元々の案件自体が少ないため、賞状を書く技術だけではなく営業力や集客力などの能力も試されます。
賞状書士の場合には、資格を取得したからと言って必ずしも仕事に繋がるとは言えません

まとめ
  • 賞状書士として働く人はどんな人?
  • ・書道の師範免許保持者、民間の賞状書士の資格保持者が多い
    ・正社員の求人は少なく、アルバイトや副業で働く人が多い

  • 仕事はどのように得ている?
  • ・民間団体に登録し、その団体から仕事を紹介してもらう
    ・習字教室の先生で、直接の依頼、生徒・幼稚園・学校からの依頼

  • 収入はどれくらい?
  • ・1日平均3時間の作業とすると月収10万円ほど
    ・無報酬・ボランティアのような形で書くこともある

  • 賞状を書く技術だけではなく、営業力や集客力が必要

賞状書士として働くには、実力があっても、仕事を獲得していくのはなかなか難しいです。
どうしても賞状を書く仕事をしていきたいのであれば、依頼があった時に副業的にこなしていくなど、趣味を兼ねた仕事として考えた方が上手くいきやすいでしょう

逆に言えば、自分の営業力次第でチャンスはどんどん広がっていくということです。
あなたもチャレンジしてみませんか?
なお、賞状書士になる方法については、以下の記事を参考にして下さい。

賞状書士になるには?必要な資格から技術レベルまで完全解説!賞状書士は、賞状や卒業証書などに体裁よく美しい字を書く仕事です。 賞状書士の仕事は、賞状のほかにも、感謝状、はがきの宛名書き、のし紙、...
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印刷ディレクター、イベント運営企画・司会、秘書などを経験。 好奇心旺盛なため好きなことが多い。習字(師範)、ヨガ(6年)、ヨーグルト作り、スマホのRPG系ゲーム、車の運転、ひとりが好き(カラオケ、海外旅行、カフェ、ショッピング)
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