あなたはハンドメイド作品を販売していますか?
もし作品を販売し収入があるのなら、あなたは立派なハンドメイド作家です。
ハンドメイド作家として活動する場合、確定申告が必要な場合があるんです。
収入がどれだけあったら確定申告するんですか?
難しそうでどうしたらいいかわからない。。
こんな疑問をお持ちではないですか?
- どんな場合に確定申告が必要か【専業・副業/所得別】
- ハンドメイド作家の経費
- 確定申告に役立つツール
まずはご自分が確定申告が必要かどうかチェックしてみましょう。
なお「ハンドメイド作家を目指す人」の資格については、ハンドメイド作家に人気のおすすめ資格15選と通信講座をご紹介!にて解説しています。
確定申告が必要なハンドメイド作家
ハンドメイド作家には、本業として作家さんをしている人と副業として作家さんをしている人の2つに分けられます。
その中でも、確定申告が必要な人と必要ない人がいます。
まずはあなたが確定申告が必要なのか必要ではないのかを、下記の質問に答えて確認しましょう。
- あなたは勤務先からお給料をもらっていますか?
- YES→②へ
- NO→③へ
- ハンドメイド所得が1年間で20万円以下ですか?
- YES→確定申告の必要はありません。
- NO→確定申告の必要があります。
- ハンドメイド所得が1年間で38万円を超えていますか?
- YES→確定申告の必要があります。
- NO→確定申告の必要はありません。
- 所得とは収入から経費を差し引いた金額です
分かり易くするために簡単な例を以下に挙げておきます。
まずは専業主婦などハンドメイドのお仕事だけをしている場合の例です。
- (1~12月の収入)60万円-(1~12月の経費)24万円=(所得)36万円
- 38万円以下なので確定申告不要
次に、会社勤めをしていて、空いた時間に副業でハンドメイド品を売っている場合の例です。
- (1~12月の収入)36万円-(1~12月の経費)14万円=(所得)22万円
- 20万円を超えているので確定申告必要
これであなたが確定申告をすべきかそうでないかが分かりましたね。
それでは確定申告の中身について詳しく見ていきましょう。
ハンドメイド作家の確定申告
ハンドメイド作家の確定申告は、ハンドメイドで1年間に所得がいくらあったかを申告することです。
これにより、所得税・住民税の納税額が決められます。
この申告が正しく行われないと、申告漏れとなり追徴課税となる可能性があります。
確定申告の時期
確定申告は毎年申告期間を2月16日~3月15日までとしています。
申告期間の開始日と終了日が平日以外の場合は、翌開庁日となります。
所得とは?
ハンドメイド作家の所得は、ハンドメイド品の売上高から材料費などの必要経費を差し引いた金額です。
簡単に言えば、手元に残る利益のことです。
経費にできるもの
後述する「その他の経費」は一見必要経費とは思えないかもしれませんが、確定申告で認められている経費です。
ハンドメイド製作費
ハンドメイドをする上で、必ずかかるのが材料費ですよね。
この製作費には布やパーツなどの材料費のほかに、製作に必要な道具類が含まれます。
また、参考資料用に購入した書籍代も製作費となります。
私の場合は、UVレジンや刺繍の作品をメインに製作しています。
UVレジンでは材料のほかにUVライトやシリコンマット、ピンセットは製作に必要な道具です。
刺繍では刺繍枠、針、ハサミといった必需品があります。
作品ジャンルによって必要な道具は異なりますが、基本的に製作のための道具は費用となります。
なお、レジンアクセサリーについては、以下の記事で詳しく解説しています。
どうぞご参考になさって下さい。
ハンドメイド販売費
ハンドメイドの販売費には、イベントへの出店料、什器代、備品代があります。
備品の中には値札やショッピングバッグなどの消耗品が含まれます。
もしあなたが委託販売をしているなら、委託先に支払う販売手数料や委託先への発送代金も販売費になります。
イベントや委託販売をしていなくても、オークションやフリマアプリを利用していても同じです。
梱包のための封筒やクッション材、送料なども販売費ですね。
なおハンドメイド品の委託販売については、以下の記事も合わせてご覧ください。
その他の経費
意外と忘れがちなのが、以下の「その他の経費」です。
但し私用で使っている部分の金額は除きます。
詳しい計算方法は最寄りの税務署や税理士さんに尋ねてください。
- パソコン、スマートフォン代
- 通信費
- 電気代
- 文具代
- ガソリン代
ホームページの更新やお客さんとの連絡などなくてはならないものです。
パソコンだけあっても何もできません。
インターネットを利用するためには通信費がかかります。
私が材料を調達する方法は、ほとんどがインターネットショッピングです。
また、メルカリなどフリマアプリの出品もしているので通信費は必ず必要です。
ミシン縫製やUVレジンの製作をしていたら、電気を使いますよね。
またデジタル機器の充電にも必要です。
発送伝票を書いたり製作のメモをしたり。
文具は仕事をする上で必須アイテムです。
イベント出店や材料購入のために車を使用することもあるのではないでしょうか。
仕事のためのガソリン代は経費として認められます。
税理士さんの紹介は以下のサイトで尋ねてみてください☟
- 税理士紹介ネットワーク ※無料で税理士を紹介してもらえる。紹介された税理士と成約したら成約祝い金がもらえる
控除ってなに?
確定申告の手続きで所得から差し引くことのできる金額を「控除」と言います。
- 基礎控除
- 生命保険料控除
- 社会保険料控除
- 医療費控除
上記はほとんどの人が受けられる控除です。
他にも状況に合わせて受けられる控除がたくさんあるので、一度確認してみることをおすすめします。
確定申告の種類
確定申告には、帳簿の付け方、届け出の有無により申告方法が2種類に分けられます。
青色申告
青色申告は、事業開始時に税務署へ「開業届」と「所得税の青色申告承認申請書」を提出している事業者が対象です。
帳簿は複式簿記と呼ばれる方法でつける必要があり、知識と手間と時間が必要です。
「なんだか面倒くさそう。」
そう思ったあなたに必見です!
青色申告にはこの知識と手間と時間をかけてた分、メリットが大きいのです。
- 青色申告特別控除が受けられる
- 損失を翌年度以降に繰り越すことができる
- 家族への給与を経費にできる
白色申告
白色申告は、事業開始時に税務署へ「開業届」のみを提出している事業者が対象です。
帳簿はシンプルに売上から毎月の経費と控除を差し引くだけの簡単な計算で申告を終えることができます。
帳簿の作成はシンプルですが、節税効果は期待できません。
所得があまり多くなく、節税よりも手早く申告を終わらせたい場合にはいい方法です。
確定申告おすすめツール3選
確定申告をより簡単に行うためのおすすめツールを紹介します。
会計ソフトを使う
会計ソフトでおすすめなのはfreee(フリー)です。
このソフトはクレジットカードや銀行口座と連携することができ、自動で帳簿を付けてくれる機能があります。
またパソコンだけではなくスマートフォンのアプリでも帳簿の記載や申告書の作成ができます。
- freee(フリー):質問に答えるだけで確定申告に必要な書類を作成できる
なお、ふつうに日々の会計業務を行う場合は、会計ソフトfreeeを使用すると良いです。
クレジットカードを作る
材料・道具・備品消耗品費などの購入時に、クレジットカードを使います。
レシートや領収書って、つい無くしてしまったりしませんか?
クレジットカード明細が領収書の役割を果たしてくれるので、ひと月の経費を集計しやすくなります。
何枚もカードを持ちたくないなら1枚のカードで良いですが、できればハンドメイド専用のカードがあるとより管理しやすくなるのでおすすめです。
材料・道具・備品・消耗品を特定の通販サイトで買うことが多いなら、その通販サイトのブランドのカードが何かと便利ですね。
楽天市場で買うことが多いなら「楽天カード」というように。
- 楽天カード:年会費は永年無料。カードを作ると楽天ポイントがもらえる
- FASIOビジネスカード:freee(フリー)をはじめ主要な会計ソフトに利用明細を自動で取込んでくれる
ハンドメイド専用通帳を作る
ハンドメイド品販売に係る売上げの入金、支払いをすべてこの専用通帳で行います。
収支の確認が一目でできるので、確定申告の作業が楽になります。
私はハンドメイド専用の通帳を【ゆうちょ銀行】とインターネットバンキングの2つ持っています。
ゆうちょ銀行は委託販売をしていた時に、売上金の送金でゆうちょ銀行同士だと手数料がかからないと教えて頂いたのがきっかけです。
インターネットバンキングはイベントの出店料など振込が必要な時に、時間を気にせずに振込ができる利点があるからです。
ハンドメイド作家の確定申告まとめ
ここでハンドメイド作家の確定申告についてまとめておきます。
- 確定申告が必要な可能性があるハンドメイド作家
- 勤務先からのお給料がある場合(副業ハンドメイド作家)
- 勤務先からのお給料がない場合(専業ハンドメイド作家)
- 確定申告の所得、経費、控除
- ハンドメイド所得=収入―経費
- ハンドメイド作家の必要経費は多岐にわたる
- 所得から差し引ける控除は主に4つある
- 青色申告と白色申告について
- 税制上、青色申告が有利
- 確定申告おすすめツール
- 会計ソフト「freee(フリー)」:質問に答えるだけで確定申告に必要な書類を作成できる
- クレジットカードで経費を支払う
- 楽天カード:年会費は永年無料。カードを作ると楽天ポイントがもらえる
- FASIOビジネスカード:freee(フリー)をはじめ主要な会計ソフトに利用明細を自動で取込んでくれる
- ハンドメイド専用通帳
確定申告は、所得に対する納税額を算出するための大切な手続きです。
もしも確定申告をすべき所得があるにもかかわらず申告を怠った場合、申告漏れのペナルティが課される場合があります。
そうならないためにも、ハンドメイド作家一人一人が個人事業主としての自覚を持ち、しっかりと確定申告をするべきだと私は思います。
まずは、あなたが確定申告が必要かどうかを判断することから始めましょう。
なお、ハンドメイド作家に必要な資格を取るための講座代金も経費とすることができます。
ハンドメイド作家におすすめの資格については、以下の記事で詳しく解説しています。
あなたに必要な資格をチェックしてみて下さい。