マスクは日常生活の必需品となっていますので、ハンドメイドのマスクをお召しになる方も増えました。
ハンドメイド初心者さんでもマスク作りには挑戦したいものです。
しかし、こんな不安があるかもしれませんね。
初めてハンドメイドでマスクを作るときには難しいと感じることでしょう。
ミシンを初めて使うならなおさらです。
今回はそんなあなたに、ハンドメイドの、耳が痛くなりにくい立体マスクの作り方をとことん丁寧に解説します!
型紙も無料配布します。
なお「ハンドメイド作家を目指す人」の資格については、ハンドメイド作家に人気のおすすめ資格15選と通信講座をご紹介!にて解説しています。
ハンドメイドのマスクの作り方はわりと簡単です
ハンドメイドでミシンを使うときにマスク作りから始める人が増えています。
娘用立体マスク4枚完成☆
初立体マスク。
プリーツより作りやすいし簡単!マスクだいぶ出てきてるみたいだけど、幼児用のを数確保出来るか分からないから作っとく。そして追加でまた作る。
幼稚園からも着用&替えを用意するように言われてるし。#ハンドメイド #布マスク #子供用マスク pic.twitter.com/J2McFkvOex— &* (@apricot_chama) May 14, 2020
自分のオリジナルのマスクをして出かけたら誇らしい気持ちになりますよね。
ハンドメイドでのマスク作りは手順を間違わなければ、わりと簡単にできます。
ハンドメイドのマスクを作る前にする下準備
ハンドメイドでマスクを作ろうと思ったあなたは、何から始めたらよいか迷ってしまいますね?
まず初めに行なうことは下準備です。
主に3つの工程の下準備があります。
- 材料と道具をそろえる
- 生地の下準備をする
- 型紙を準備する
下準備は大事な工程です。
材料と道具をそろえる
材料をそろえていくときには手芸店に行くか、ネットショッピングを利用してみてください。
材料は以下の通りです。
- 表地のダブルガーゼ
- 裏地の白地のダブルガーゼ
- マスクゴム(1つのマスクで約60cm)
- ミシン糸60番(普通生地用)白や生成りなど
以上の4つが必要な材料です。
表地はマスクをしたときに見える顔なのでお好みの柄を選んでくださいね。
裏地は口にあたる部分なので白いガーゼを用意すると良いです。
マスクゴムは耳にかける時に痛くなりにくいものを用意するといいですね。
私のおすすめは代用品ですがウーリースピンテープです。
ウーリースピンテープとは、元々は伸縮性のあるニット素材の生地でTシャツなどを作るときに、肩など伸びやすい部分に使う伸び防止のためのテープです。
一緒に縫うことで程よい伸びがありつつも、生地がだらしなく伸びることを防いでくれる役目をします。
そのため、マスクゴムと比べると伸びやすさはありません。
しかし、柔らかい素材の特性で、耳にかける時の負担がなく、耳が痛くないのでオススメです。
一巻きで買うと高いので、私はフリマアプリで少量を購入しました(笑)
手芸屋さんでも少量が売っていることがありますのでチェックしてみてくださいね。
次に道具を用意します。
私がマスク作りで使う道具は以下の通りです。
- ミシン
- ミシン針11号(普通生地用)
- ボビン
- 裁ちバサミ
- 糸切りバサミ
- チャコペン(水に消えるもの)
- 仮止め用クリップ
- ひも通しや毛糸針
- アイロン
- へら
- 厚紙(あると便利なもの)
- カーボン紙(あると便利なもの)
なおマスクを作る際に使うミシンの選び方については、以下の記事をご覧になってください。
ミシンを使うときにはミシン針とボビンが必要です。
ミシン針はミシンで縫うときの針です。
今回は普通生地の11号の針を使います。
ボビンとはミシン針に通した糸と下から出す糸(下糸)を巻くための糸巻きになる道具です。
ミシンを使うときには必ず必要なものとなるので用意します。
裁ちバサミとは、布を切るための専用のハサミのことです。
布を切ることを「布を裁(た)つ」といいます。
他の物と分けることでハサミの切れ味が長く持ちます。
糸切りばさみは糸の処理で使います。
生地から飛び出ている糸を切るために使います。
チャコペンとは布に印をつけるためのペンのことです。
今は鉛筆タイプの他に、ペンタイプのものがあります。
仮止め用クリップと聞いて初めて聞く方も多いですが、布を合わせ留めておくまち針の代わりに使っています。
まち針より付けるのも外すのも便利なので、仮止めクリップを使うことをオススメします。
100円ショップにも似たような文房具が売っていますし、仮止めクリップはネットや手芸店でも買うことができます。
最後は厚紙です。
こちらはあると便利なものですのでよかったら用意してくださいね。
型紙を生地に写すとき、せっかくの型紙をはさみで切ってしまうと次が使えないですし、、
ペラペラの紙を他の紙に写すときには専用の道具が必要となります。
複数のマスクを作りたい方や初心者にオススメなのが、厚紙で型紙を作ることです。
厚紙で型紙を作ると、チャコペンで布になぞるときにも素早くできるため、厚紙で型紙を作ると便利です。
生地の下準備をする
ダブルガーゼなど綿や麻の生地を使うときには、必ず水通しをします。
洗濯するときに伸び縮みを防ぐ目的があり、前もって水に浸けておくことで型崩れを防ぎます。
生地の水通しは3つの工程で行ないます。
- 生地を水に1時間程度浸ける
- 陰干しをして半乾きにする。
- 半乾きのままアイロンをかける
以上の3つで生地の水通しをできます。
まず、桶に水を張り、その中に水を含めるように生地を浸けます。
約1時間程度しっかりと生地を水に浸け込みます。
1時間経ったら、次は陰干しをします。
半乾きになるように様子を見ながら1時間半から2時間程度干します。
最後に、半乾きのままの生地をアイロンがけします。
生地は縦糸と横糸が絡み合って出来ているので、糸の目の方向に沿ってアイロンがけをします。
乾いたら、生地の準備は終了です。
型紙を準備する
型紙はこちらからダウンロードして印刷して使ってくださいね。
当型紙をウェブ上で転用転載する際は、以下の条件に限り事前の問い合わせは不要です。
■リンク先名を「ストレスフリーランス」とし、リンク先URLをこのページのURLとしてリンクを貼る。
© 2020 ストレスフリーランス
型紙を印刷したら、型の周りを切って切った線に沿ってなぞって使うことができます。
今回は型紙を厚紙に写して、厚紙の型を作ります。
私は普段、面倒くさいのでカーボン紙でなぞってしまいます(笑)
マスキングテープがあると型紙と厚紙が固定されるのでズレません。
写真のように切った線の通りに切りました。
小さな型紙を使うときには型紙をコピーすると、元の型紙をまた利用することができます。
布に写すのに慣れていない初心者のあなたや大量に同じものを作るときには、この方法がオススメです。
最後にどちらが上かを型紙に記入しておくと分かりやすくなりますので、型紙の上側に「上」と書いておきましょう。
ハンドメイドのマスクの作り方
下準備が終わりましたら、いよいよマスクを作っていきます。
今回は立体マスクを作っていきます。
作っていく工程は以下の通りです。
- 生地を裁断する
- 表地と裏地を作る
- 表地と裏地を縫い合わせる
- ゴムを通す部分を作る
- マスクゴムを通す
- 糸の後処理をする
以上の工程をじっくりと解説していきます。
ひとつひとつの工程をクリアしていけばマスクが完成します。
不安なあなたでも安心して作っていけます!
生地を裁断する
用意した型紙を生地の上に置きます。
この時、上側に置いて、交互に置いていくと生地の無駄がでません。
型紙の周りを水で消えるチャコペンでなぞります。
表地には表地の型紙を、裏地用の無地のガーゼにはマスクを通す直線部分を2②㎝短く切った型紙を作って当てて、周りをチャコペンでなぞっていきましょう。
型紙を裏返して反対方向に向けて、なぞっていきます。
チャコペンでなぞったら、ペンの印を裁ちバサミで切っていきます。
カーブのところは細かくはさみを動かし、直線部分は線に沿って大きくはさみを開いて切ります。
切ったところの内側1㎝は縫い代です。
表地と裏地を作る
初めてミシンを使うあなたには、どうミシンをセットして使えば良いのか分からないものです。
最初に、ミミシンに糸をセットする方法について、こちらの動画をご覧ください。
また、ミシンで縫うことが初めてのあなたには、以下の動画がミシンで布を縫うときの基本として参考になります。
マスクの表地を作るときには、居互い違いの方向に切った布を合わせてカーブを縫い合わせていきます。
このときには表側同士合わせて重ねましょう。
これを中表にするといいます。
縫い始めは返し縫いを必ず行ないましょう。
カーブを縫うときは、こまめにミシンの押さえのレバーを上げて方向転換しながら縫っていきます。
縫い合わせたら、縫い代1㎝を5mm残してハサミで切ります
5mm残して切ったらアイロンをかけながら、2枚の縫い代を一枚ずつにして割ります。
縫い代を割ったら、縫い合わせたところから2~②mm幅でおさえのステッチとして縫っていきます。
ステッチすることで、洗濯したときにも生地がゆがむことなくなります。
ゆっくりとズレが生じないように縫っていきます。
裏地も表地と同じように縫って作っていきましょう。
出来上がりの表側の写真はこちらの通りです。
表地と裏地を縫い合わせる
表地と裏地を縫い合わせる時に、仮止めをします。
一般的にはまち針やしつけ糸で仮縫いをしますが、ここでは先ほど紹介した仮止め用クリップを使用します。
まず、表地と裏地の上側の真ん中の縫い目同士をズレの無いようにに合わせます。
合わせたところを仮止めクリップを挟み、固定します。
同じように下側の縫い目同士を合わせて、仮止め用クリップで挟んで固定します。
他にも上下の両サイドを生地同士を合わせて固定します。
固定したら、縫い代1cmをミシンで縫っていきます。
上側はカーブが大きいので、先ほどと同じようにミシンの押さえの部分を上げ下げして方向をずらしながらゆっくり縫い合わせます。
下側も同じように縫い代1cmで縫っていきます。
縫い終わると写真のようになります。
縫い合わせたら、サイドの輪になっているところから裏返します。
縫った本体を裏返し、へらをサイドの輪から入れて、丸みのある所を使って縫い目を引っ張ります。
そうすることで縫い目ギリギリまできれいに生地を出すことができます。
アイロンをかけることで次のステップもやりやすくなりますから、面倒がらずに行なっていきましょう。
裏返した生地同士は洗濯しているうちに折り目が無くなってしまうため、押さえのステッチとしてミシンで縫っておきましょう。
このように端から1mmぐらいのところを縫うことで生地がキレイに合わさります。
上下とも押さえのステッチを入れておきます。
ここまでの出来上がりは写真の通りです。
最後はゴムを通すところを縫います。
両サイドを1cm幅で端から内側に三つ折りにします。
折り目を付けたところの内側を縫っていきます。
端のギリギリのところを縫いましょう!
これで布マスクの口にあたる本体部分が完成しました。
糸の始末をする
ミシンで縫ったとき、縫い始めと縫い終わりは糸が飛び出てしまいます。
飛び出ている糸を切ることを糸の始末をするといいます。
一番良い方法は縫い終わったその都度、飛び出ている糸を糸切りバサミでギリギリのところを切ります。
今回は縫い終わりの時に飛び出ている糸を切っていきましょう。
まず、飛び出ている糸を探します。
その次に飛び出ている糸の根元ギリギリのことをを糸切りバサミで切ります。
切ったところがとてもきれいになりました。
マスクゴムを通す
いよいよ、最後の工程までやってきました!
最後はマスクゴムを通すところです。
ひも通しなどを使うと簡単に通すことができます。
見当たらない場合の必殺技はヘアピンで挟んで通すことです!(笑)
つまりとにかくゴムが通せれば良いのです。
深く考えずに使いやすい道具を色々と試してみましょう!
今回は編み物用の毛糸針を使用します。
マスクゴムの代わりとして、半分に切ったウーリースピンテープ約25㎝を使います。
ウーリースピンテープを毛糸針の穴に通します。
毛糸針をマスク本体の両端にあるマスクゴム通し穴に通します。
プレゼントするときは通した状態で渡してください。
人によってマスクのゴムの長さは違うので、自分で調節してもらうとサイズ感が合うので結ばずにしておきましょう。
ご自身で調節してもらうと耳が痛くなるのを防げます。
結ぶ際は耳にかけてみて、調節しながら固結びをします。
余分な糸は切って処理しましょう。
結んだ部分をマスク本体の通し穴に隠して出来上がりです。
プレゼントするときや販売するときには、最後にマスクを中央で半分に折りアイロンをかけるとキレイに仕上がります。
実際に着用してみるとこんな感じです。
全体的に覆われて咳エチケットにも安心ですね。
ハンドメイドのマスクをきれいに作るポイント
ここまでご覧になって、まだ着手されてないあなたもマスクを作ってみたいと思われたことでしょう。
しかし、上手に出来るか不安があるかもしれません。
ハンドメイドのマスクをキレイに作るときのポイントは3つあります。
- 下準備をしっかりと行う
- アイロンを上手に使う
- カーブはゆっくりと丁寧に縫う
以上の3つを意識するだけで仕上がりがキレイになります。
下準備をしっかりと行う
この場合の下準備とは、布の水通しのことです。
布の水通しをすることで長く使っても生地がよれずに済みます。
これを行うことで、洗濯しても使い続けられるマスクに仕上げることができます。
アイロンを上手に使う
作り方の工程の中でアイロンが多くの場面で登場しました。
ミシンで何かを作る際にアイロンを使う場面は以下の通りです。
- 水通しで半乾きの生地を乾かすとき
- 折り目をしっかりつけるとき
- 縫い目を割るとき
- 仕上げに生地を整えるとき
このアイロンをかける工程はバッグやポーチなど他の物を作るときにも重要です。
しっかりと折り目が付いてあるバッグだと見栄えが良いと思いませんか?
ミシンで縫い物をするときにはアイロンはセットとして準備してくださいね。
カーブはゆっくりと丁寧に縫う
2番目の動画にあるように、カーブを縫うときは慎重に行う必要があります。
ミシンに慣れている人でも、カーブを縫うときだけは細心の注意を払って操作していますよ。
縫いながら布を動かしすぎると、生地が伸びて縫ってしまうことになり、上手に仕上がりません。
面倒でもミシンのレバーで押さえを上げて、布を動かすことを心がけていきましょう。
初めからうまくやろうとしないことが重要です。
ゆっくりでも良いので、カーブをキレイに縫う為にもお手本の動画を観て復習しましょう!
いろいろな生地でアレンジしてみよう!
今ではダブルガーゼだけでなく、色々な生地でアレンジしている方がたくさんいます。
特に夏用のマスク作りで人気なのがレース生地を使った布マスクです。
レースのマスクは上品に見えますし、女子に大人気です。
また麻の生地を使ってシンプルでナチュラルな布マスクも好評です。
季節感を感じる秋色が素敵です。
夏に使いたい表地は子ども用の甚平などにも使われる薄手の生地、しじら織りの生地です。
しじら織りは藍色などを使って男性用としてもおしゃれな布マスクが出来上がります。
こちらは、あっという間に完売されたようですね。
私は裏地に冷感ダブルガーゼを使用した布マスクを作りました↓
国産の冷感ダブルガーゼRLを使用しており、呼吸から出る水分を吸収すると生地と肌の接着面の温度を下げ涼しく感じる素材を使いました。
付けている間も温もることなく、ひんやり感が続く冷感加工を施したダブルガーゼ!
冷感ダブルガーゼは、こちらのネットショップで購入しましたよ。
着け心地は普通のダブルガーゼよりも涼しく感じます。
他にも接触冷感の生地などもありますから探してみるのも楽しいものですよ。
ハンドメイドのマスクの作り方は意外と簡単!?まとめ
ハンドメイドのマスクを作ることでミシンを使うことに慣れることができます。
しっかりと手順を踏めば、ミシン初心者のあなたにも自分だけのオリジナルマスクを作れますよ。
マスクを作るときのポイントは以下の通りです。
- 生地の水通しなど下準備をしっかりと行なう!
- ミシンの基本の使い方と縫い方を知ることから始めよう
- 生地を裁断するときは裁ちばさみで部分によって切り方を変えること
- 縫い代は基本的に1㎝!
- カーブを縫うときはゆっくりと丁寧に!
- 生地がよれないように押さえのステッチを入れよう!
- 道具を工夫して自分なりに使いやすいものを!
- ミシンを使うときはアイロンをセットで用意して!
- 糸の処理をしてきれいに仕上げることがコツ!
- 布をアレンジして自分好みの物を作ろう!
市販のどんなに素敵な布マスクよりも自分で作ったものが一番です。
自分の作ったものは世界に一つだけのオリジナルの品物となります。
世界に一つだけの物を作ることがハンドメイドの醍醐味です!
ぜひマスク作りに挑戦してみてくださいね。
なお、マスクも含めハンドメイド品の販売をする時に、資格を持っていると専門家として見てもらえるため有利です。
ハンドメイド作家におすすめの資格については、以下の記事をご覧になってください。