理学療法士として就職を考えるならば、病院や施設で面接を受ける必要があります。
しかし面接に対して、あなたは苦手意識を持っていませんか?
筆記とは違い、面接は目の前に面接官がいるため緊張しますよね。
私も、面接を受けた時は、あまりの緊張にそわそわしてしまったことを覚えています。
ですが、どんな職業も面接を抜きにしての採用はあり得ません。
理学療法士も、勿論面接を受ける必要があります。
苦手だからと、避けて通ることなどできないのです。
今回は理学療法士の私が、面接を受ける際のコツや心構え、準備しておくことについて解説します。
また、面接でよく聞かれる質問に対する回答例もご紹介しますので、ぜひ参考にして下さい。
この記事が少しでもあなたの支えになれば幸いです。
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理学療法士の面接は意欲を見せるのがコツ
理学療法士の面接において、一番大切なことは、理学療法士と言う仕事に対するあなたの意欲を見せることです。
特に新卒の場合は、面接の場はあなたの知識を披露する場ではないということを、覚えておいてください。
理学療法士として実地で働くためには、知識が必要であることは、当然です。
ですが、学校で学んだことは所詮「知識」でしかなく、実際の仕事では、実務の中で学ぶ経験の方が余程重要なのです。
だからこそ、面接ではあなたのスキルをアピールするよりも、理学療法士として働く意欲を見せることの方が大切なのです。
どれだけ知識があっても、やる気のない人材を雇いたい会社はありません。
面接では、「理学療法士という仕事と真摯に向き合っているか」「これから学び、成長していく姿勢があるか」を最も重視します。
あなたがなぜ理学療法士を目指し、将来どんな理学療法士になりたいのか。
その想いを面接官に伝えることが、面接突破の第一歩です。
理学療法士の面接での心構え
行きたい企業から内定をもらうには、あなた自身の意欲を見せることがポイントです。
とは言っても、実際の面接では緊張して頭が真っ白になりますよね。
私も、実際の面接の際にはこれ以上ないくらいに緊張し、足が震える程でした。
しかし実際に面接が始まると、理学療法士になりたいという思いを伝えることに必死で、あっという間に時間が過ぎてしまったのです。
あれ程の緊張はどこへ行ってしまったのか?
後になって思い起こせば、そこには2つの理由があったのだと分かりました。
それをもとに理学療法士の面接での心構えをお話しします。
面接官はあなたの緊張を理解している
面接に際して、あなたが緊張しているということは、面接官は当然理解しています。
そして、和やかな雰囲気を作ったり、はじめに簡単な受け答えを行って緊張をほぐそうとしてくれます。
なぜなら、緊張しているその先のあなたの人柄を知ることが、面接官の仕事だからです。
面接で面接官が知りたいのは、あなたがどのような姿勢で働くのか、という点です。
この人物を雇えば、職場でどのような戦力となってくれるか、それを見極めるのが面接官の仕事なのです。
面接官はガチガチになったあなたではなく、本来の生き生きしたあなたの姿を知ろうとしてくれます。
そして、あなたは、面接官のその思いに答える必要があるのです。
「理学療法士になれたなら」を意識する
面接では、あなたの人柄が見られています。
つまり、面接官は面接を通して、あなたがどれくらい理学療法士になりたいのかを、見極めているのです。
面接ではあなたが思う理学療法士としての理想や、そのきっかけとなった核の部分を伝えましょう。
この仕事に就く根本の理由、それを心からの素直な感情で話すのです。
あなたの夢や憧れを話せば、自然と笑顔になれますし緊張も自然とほぐれるのです。
だからこそ、面接に臨む前のあなたが行うべきことは、あなた自身の理想を育てることです。
スムーズな受け答えなど、できなくてもいいのです。
理学療法士に対する素直な感情を、あなたの言葉で表現する方法を考えてください。
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理学療法士の面接で好印象を与えるメラビアンの法則
面接で重要なことは、面接官にいかに良い印象を与えることが出来るか、です。
どんなに素晴らしい熱意を伝えても、印象が悪ければ面接官には響きません。
例えば、表情一つ取っても、笑顔で話す人と無表情で淡々と話す人では、相手に与える印象は変わってきますよね。
人柄を見定める面接の場において、印象もとても重要な意味を持っています。
では、良い印象を与えるにはどうすれば良いでしょうか。
ここでは、メラビアンの法則という考え方を元に、相手に好印象を与える為の方法を探っていきます。
メラビアンの法則とは何か
面接で好印象を得たいならば、メラビアンの法則を上手く利用すると良いです。
メラビアンの法則とは、非言語によるコミュニケーションの重要性を説いたものです。
簡単に説明すると、あなたが発した言葉の内容に対して、声のトーンや表情が一致しなかった場合、人は視覚による情報に頼りがちになる、ということです。
「あなたが好きです」と言った場合、暗い表情をしていた場合、相手に伝わるのはマイナスイメージですよね。
逆に、同じ言葉を笑顔で語れば、相手にはプラスのイメージとして伝わるのです。
発した言葉の印象を判断する際、視覚情報が55%、聴覚情報が38%、言語情報が7%だと言われています。
ただし、メラビアンの法則とは見た目だけが重要である、という意味ではありません。
最も重要なことは、あなたが話す言葉と、聴覚、視覚の印象を一致させることです。
つまり、面接では、言葉だけでなく、非言語のコミュニケーションも十分に気を使う必要がある、という意味なのです。
この法則を基に、面接での活かし方について考えていきましょう。
面接でのメラビアンの法則の活かし方
理学療法士の面接でメラビアンの法則を活用するためには、あなたの熱意を、言葉だけでなく見た目でも表現する必要があります。
つまり、あなたの理学療法士に対する熱意を、全身を使って面接官に伝える、ということです。
その為に必要なことは、以下のような内容です。
- 大きな声でハキハキと話す
- 背筋がピンと伸びている
- 表情が明るい
勿論、服装も重要です。
スーツはクリーニングに出し、靴をピカピカに磨きます。
男性の場合は、ネクタイのズレの確認もしてください。
女性の場合は、髪をヘアゴムやピンでしっかり留めておきます。
外見を整えることで、あなたの熱意を強く面接官に印象付けることができます。
見た目や態度を整えることで、あなたの魅力を更に引き立てましょう。
【理学療法士の面接】質疑応答の準備
理学療法士の面接では、どのような質疑があるのでしょうか。
勿論、会社によっても聞かれる内容は異なりますが、基本は同じです。
基本的な質問に対する回答は、事前に準備しておくことで、当日の緊張を少し和らげることができます。
面接で絶対に聞かれる「自己PR」
自己PRに関する質問は、面接の基本中の基本。
どのような面接でも必ず聞かれると考えておくべきです。
ところが、自己PRは苦手な人が多いです。
私も、自己PRが苦手でした。
どのように話せばいいのかが分からなかったのです。
そんな時は、自分の長所と短所を見つけることから始めましょう。
そして、その長所と短所を普段の生活でどう活かしているのかを説明することが、自己PRのポイントです。
まずはあなた自身の長所と短所を知り、それに対してあなたがどう向き合っているのか、もしくは向き合えばいいのかを整理しましょう。
自己PRでは、自分を飾ろうとする必要はありません。
ありのままのあなたを受け入れ、自分と真摯に向き合えばあなたらしい自己PRが完成します。
自己PRを考えることは、面接に役立つだけではなく、あなたが理学療法士を目指す理由の再発見にもつながります。
面接対策のためだけに自己PRを練習するのではなく、今後の仕事に役立てるためにも自分という人間を見つめなおしましょう。
「志望動機」は熱意をアピール
志望動機は、「ここで働きたい!」というあなたの熱意を知るために聞きます。
面接を受ける際は、なぜそこで働きたいのかを何度も整理して、臨みましょう。
志望動機は、頭で考えるだけではだめです。
実際に企業見学に行き、その職場の雰囲気やスタッフの表情を見ることが大切です。
どのような雰囲気なのか、働いている理学療法士はどんな表情か等、実際に肌で感じてください。
また、企業に対する研究も必要です。
受験する企業のHPや関連するサイトを検索したり、その企業について知る人の意見を聞くなどして、企業の実情を把握しておきましょう。
例えば、私の知り合いの理学療法士は、「わが社の地域連携についてご存知ですか?」と聞かれたそうです。
これは、その企業のことを熟知していないと、答えられない内容です。
また、逆にこの内容を答えられるということは、その企業に対して熱心に研究しているというアピールにもなります。
「理学療法士を目指した理由」は将来像とセット
「理学療法士を目指した理由」は、過去の話だけではなく、未来の話も交えて話しましょう。
企業側は、あなたがこれまで理学療法士という仕事とどう向き合い、またこれから理学療法士としてどうに成長していくかを見極めようとしています。
理学療法士を目指した理由について転職の場合、あなたの実体験をそのときの状況や感情を交えて話します。
感情を交えて伝えると、面接官にあなたの気持ちが伝わりやすいですよ。
さらにあなたが求める理学療法士像も交えて話すと、理学療法士への情熱が伝わります。
「理学療法士を目指すきっかけとなったある出来事から、私もこういう理学療法士になりたいと思った」という具合です。
あなたが過去に強く感情を揺さぶられた出来事や、将来の理学療法士として働いている姿を心に浮かべます。
その強い想いを面接官に伝えましょう。
あなたの心からの想いを語れば、面接官も感情が揺さぶられます。
素直かつリアルな感情で面接官をあなたの雰囲気に引き込みましょう。
「在学中に頑張ったこと」は理学療法士人生と関連づける
この質問は、学生の場合によく尋ねられます。
よく「何も経験がないから、話す内容がない」と言う人もいますが、それは間違いです。
「何も経験しなかった」というのも、一つの経験なのです。
何をやったかが重要なのではなく、その出来事をもとに何を学び、どう活かしていくかが重要です。
理学療法士の面接だからといって、理学療法士の仕事と直結する話をしなくても構いません。
遊びも、勉強も、何もしないことですら、全てがあなたにとっての経験なのです。
どんな目的で取り組み、どういう過程を経て結果から何を学んだのか。
その結果が理学療法士として働く上でどう活きてくるのか。
面接官にあなたの魅力が伝わるよう経験を増やしていってくださいね。
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理学療法士の面接で聞かれる質問の回答例
理学療法士の面接で聞かれる質問の回答例をご紹介します。
何を言ったらいいのか全くわからない、というあなたは参考にしてください。
志望動機
私が貴院を志望した理由は、理学療法をより深く学ぶこと、更に地域に貢献できると思ったからです。
貴院のような規模の大きい総合病院で働くことで、さまざまな分野を経験し、今までよりもさらに深く理学療法について学びたいと考えております。
また、私はこれまで、この地域で育ち多くの方に支えられて成長してきました。
そんなこの地域へ恩返しするためにも、貴院の理念にある『地域に根ざした医療』に携わっていきたいと思ったため志望致しました。
理学療法士を志望することになったきっかけ
私は中学生のときに野球肘を患ったことがあります。
そのとき病院でリハビリをしたことが、理学療法士という職業を知ったきっかけです。
その時、肘が完治するまで丁寧にリハビリをして頂いただけでなく、再発予防のための指導や、治療の為大好きな野球が出来なくなった私のメンタルケアまでして頂いたのを覚えています。
リハビリを終えてまた野球を全力で楽しめるようになったときの感動と、その先生が一緒に喜んでくれた姿は今でも忘れられません。
私もリハビリを通して心身のケアを図ることで、患者様を心から笑顔にしたいと思い理学療法士を目指しました。
学生時代に頑張ったこと
私が学生時代で1番頑張ったのは、旅行や体験などの遊びです。
私はプライベートが充実すれば、普段の仕事も充実すると考えています。
実際に遊べるときに思いっきり遊ぶことで、学校の勉強に集中できました。
旅行は企画することが多かったのですが、どうすれば仲間全員が笑顔になれるかを常に考えて計画しました。
その結果、仲間それぞれの笑顔をどうやったら引き出せるのかがだんだんわかってきました。
その甲斐あってか、旅行を重ねるごとに仲間の絆を深めることができたと思います。
これからの仕事でもon-offを切り替えることでどちらも楽しみ、患者様の笑顔を引き出せるようなリハビリを提供していきたいと考えています。
理学療法士の面接を受ける際のコツまとめ
理学療法士の面接は、あなたの熱意を伝えることが大切です。
そのためにも、素直な気持ちで自分の理学療法士への想いを伝えるようにしましょう。
面接において面接官が見ているのは、質疑応答の内容だけではありません。
あなたの表情、しぐさ、服装に至るまで、全てが評価の対象となります。
全身で相手にあなたの熱意を伝える、そんな気概で臨むようにしましょう!
- 理学療法士の面接は意欲を見せるのがコツ
- スキルをアピールするよりも理学療法士として働く意欲を見せる
- なぜ理学療法士を目指し、将来どんな理学療法士になりたいのかを相手に伝える
- 理学療法士の面接での心構え
- 面接官はあなたの緊張を理解している
- 緊張で凝り固まった姿ではなく、生き生きしたあなたの姿を見せる
- 「理学療法士になれたなら」を意識する
- スムーズな受け答えより、あなた自身の理想の理学療法士像を伝える
- 理学療法士の面接で好印象を与えるメラビアンの法則
- メラビアンの法則とは非言語によるコミュニケーションの重要性のこと
- 話す言葉と、聴覚、視覚の印象は一致させる
- 面接では「全身を使って面接官に伝える」という意識を持つ
- 理学療法士の面接の質疑応答のヒント
- 自己PRは、自分の長所と短所を見つけることから始める
- 志望動機では、あなたの熱意をはかられている
- 理学療法士を目指した理由を聞かれたら、過去の話だけではなく、未来の話も交えて答える
- 在学中に頑張ったことは、その行為から何を学び、今後どう活かしていくかを答える
あなたが「あなた」をきちんと理解していれば、面接は難しいことではありません。
まずは今一度、なぜその企業に勤めたいと思ったのか、なぜ理学療法士になりたいと思ったのかを整理しましょう。
そして、本番ではゆっくり焦らず、あなたの熱意を全身で語ってください。
忘れてはいけないのは、あなたにとっての目的は、面接の突破ではないということです。
本当に目指すべき場所は、面接の先に待つ、理学療法士として活躍する世界です。
面接はそこに行く為の関門の一つに過ぎません。
あなたの理学療法士になりたいという熱意を持って、面接を突破しましょう。
関門の先には、目指す理学療法士の世界が待っていますよ!
なお理学療法士に強い大手転職サイトについて以下の記事で詳しく解説しています。
キャリアアドバイザーが、それぞれの希望転職先の面接対策をしてくれます。
ぜひ合わせてご覧になってください。