鍼灸師の資格を目指して勉強しようと考えたとき、気になるのが難易度です。

学校の勉強や資格試験は難しいのかな?

初めてだと難しく感じるかもしれません。
ただ、要点を押さえれば大丈夫です。

勉強するうえであなたが不安に思う勉強や試験の難易度。
今回は鍼灸師になるための資格の難易度について解説します。

大学と専門学校で鍼灸師を養成する教員経験のある私が解説していきます。
ぜひ参考にしてください。

鍼灸師の資格勉強の難易度


鍼灸師は厚生労働大臣から免許を貰う国家資格です。
また、医療系資格なので一定水準の知識が要求されます。

医師ほどの知識は必要ではないですが、看護師レベルの知識は必要です。
なので、生半可な気持ちで勉強に取り組むことは失敗に繋がります。

また、科学とはまた違う考え方が必要なのが鍼灸師の特徴。
医師や看護師でも聞き慣れない用語も多く登場します。

これらのことから、鍼灸師の資格勉強は簡単ではないと考えましょう。

鍼灸師資格を取るための学校の勉強は難しい?

学校の勉強って難しいの?

難易度はこれまでの経験などで異なります。
また、理屈抜きで考えるほうが簡単です。

それでは勉強について、詳しく解説していきます。

人により異なる難易度

勉強の難しさは人により異なります。
まず、医療系の資格を持っていると人体の構造を知っているので難易度は下がります。

また、鍼灸師で特徴的なのが東洋医学や経穴(ツボ)の知識です。
普段の生活では触れることのない考え方を一から学んでいきます。

この東洋医学の用語や考え方は理屈的、科学的に考えると理解できません。
なので、理屈的、科学的思考の人には鍼灸師の勉強は難しいといえます。

授業内容の難しさ

多くの教科のうち、これまでの私の教育経験で学生が苦労するのが解剖学、生理学、そして経穴です。
覚えることが多い科目で、初めて目にする用語がたくさん出てきます。

これらの教科は暗記科目なので極端な話、覚えてしまえばいいのです。
ただし、ただ覚えただけでは試験の応用問題や臨床実習は難しいです。

  • 人体に関係するので、関連づけて覚えると難易度が下がります。

定期試験の難易度

定期試験はしっかりと授業を受け予習復習をしていれば難しくはありません
一方、実技試験は教員が間近で監督するので、緊張すると難しいです。

経験上、専門学校では基礎的なところを聞くことが多いです。
一方で大学では応用的な問題も多くなってきます。

また、学校によっては進級試験を兼ねた定期試験を行う場合もあります。
この場合も、基礎を理解していれば解ける問題が多いです。

脱落者が出る理由

学校では、入学した学生が全員卒業できるわけではありません。
留年や退学などで経験上、3年間の間に3割ほどの人が脱落します。

どうして脱落してしまうの?

「ここまで勉強するとは思わなかった」
「実技を受けて自分には向いていない」というのが多いです。

では、これらを防ぐにはどうすればいいのでしょう。
その答えのひとつはオープンキャンパスへの参加です。

オープンキャンパスは年数回行われ、実技を受けたり質問できたりします。
その場で教員にしっかり質問し、自分が免許取得まで通えるか、ご自分にとっての難易度を確認しましょう。

鍼灸師資格への国家試験の難易度

専門学校や大学での最終目標は資格を得ることです。
鍼灸師は国家資格なので、国家試験を受験することになります。

では、どうすれば受験できて、どのくらい難しいのでしょうか。

受験資格を得るには

受験するには第1に定められている単位を取ることです。
秋の願書提出時までに1つでも落としていると願書を出せず受験できません。

他にも年齢などの規定もありますが、学校に通っていればクリアできます。
受験資格を得るために一番大事なのは単位を取ることなのです。

なお、願書提出後も単位を落とすと試験を受けても無効になります。
厳密には受験資格ではありませんが、免許に関係するので覚えておきましょう。

  • 国家試験を受験するためには、定期試験をすべて合格する!

国家試験の難易度

記事執筆時点(2020年1月)で国家試験は27回行わています。
国家試験の難易度は以前と比較すると難しくなってきています。

東洋療法研修試験財団によれば、第19回までは合格率は80%を超えていました。
しかし、現在は合格率が60%台を出す回も出てきました。

一番合格率が低かったのは2018年2月に行われた第26回です。
はり師が57.7%、きゅう師が62.5%でした。

合格率のバランスを取るために簡単な回もあります。
しかし、以前のように合格率が80%台になることはありません。

なので、国家試験は以前より難しくなっていると考えましょう。

合格できなかった場合

現在の合格率では10人中3人から4人は不合格になります。
では、国家試験に不合格だった場合、どうすればいいのでしょう。

学校によっては、卒業生対象の受験対策コースを開設していることもあります。
また、自力で仕事の合間に学習する人もいます。

ですが、現役生と異なり試験勉強の時間が限られます。
また、モチベーションの低下もみられ、合格率が下がります。

このことから、不合格でも翌年受験はできますが1回で合格するほうがいいと言えます。

今後の難易度の見通し

最近の合格率は低下していることはお伝えしました。
では、何故合格率が低くなっているのでしょうか。

鍼灸師が需要に対し増えすぎたためです。
また、知識水準を担保するため難易度を上げています。

加えて、カリキュラム変更で2021年2月の第29回から内容が変わります。
一部内容変更をした第20回も合格率が下がったので、同様の傾向を示すと予想されています。

これまで以上に授業の予習復習や自主的な勉強が必要です。

鍼灸師資格の難易度まとめ


鍼灸師の資格取得の難易度について、学校の勉強と国家試験の両方からみてきました。
まとめると以下の通りです。

資格取得の難易度
  1. 学校の勉強の難易度
    • 理屈的、科学的に考えると勉強は難しい
    • 人体に関係するものは関連づけて覚えるといい
  2. 国家試験の難易度
    • 定期試験をすべて合格し受験資格を得る必要がある
    • 以前より難易度は上がり合格率は低下している
    • 今後も合格率は低下する可能性がある

あなたが鍼灸師を目指すうえで大きな壁が国家試験。
難易度は上がっていきますが、取れないものではありません。

しっかり学校で勉強するのが一番の近道。
ぜひ合格目指して頑張ってください。

なお鍼灸師になる方法全般については、以下の記事で詳しく解説しています。
どうぞご参考になさってください。

鍼灸師になるには?学校選びから気になるキャリアまで解説!最近、鍼灸師を目指す人が多くなっています。 では、鍼灸師になるにはどうすればいいのでしょう。 結論を申しますと、大学と専門学校の...
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てっちゃん
学会認定鍼灸師、登録販売者。 コツコツとやっていくのが得意で、大学や専門学校で6年間鍼灸師育成に携わる。 また、データ収集や統計解析を通じ定期的な学会発表も行っている。 趣味や鉄道を利用した旅行。特技はアイススケート。埼玉西武ライオンズファン。
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