Webデザイナーで転職をしようとした場合、履歴書と職務経歴書のほかに「ポートフォリオ」を求められることがあります。
しかし、初めての転職だと何をどう載せたらよいか戸惑います。
大手エージェントサイトだと、クリエイター向けの「ポートフォリオ」のテンプレートが用意されているところもあります。
それを元に今まで制作してきたものを掲載しましょうと勧められるはずです。
私も最初、その既存のテンプレートで「ポートフォリオ」を制作していました。
しかし、テンプレートのままでは転職になかなかつながりませんでした。
そこで今回はWebデザイナーが転職する際、採用者の目を引く魅力的なポートフォリオの作り方を解説します。
過去に試行錯誤した結果をふまえて、Webデザイナー歴20年の私が「自己PRの武器」となるポートフォリオの真髄をお伝えします。
Webデザイナーのポートフォリオとは
ポートフォリオはあなたのWebデザイナーとしての単なる作品集ではなく、「あなたがどういうスキル」を持っているのかを示すものでもあります。
ただ、実績や作品をまとめただけでは本当の意味の「ポートフォリオ」ではありません。
「あなたがどういう人」で「どんなことが出来るのか」を伝える重要なものです。
あなたが転職する際、Webデザイナーとしてのデザインスキルの判断材料にもなります。
では、具体的に何を掲載し、どう見せるのかを見ていきましょう。
Webデザイナーの転職に役立つポートフォリオの作り方
採用担当者が知りたいことを考察し、記載する項目を決定します。
伝えたい情報を見やすく、分かりやすくまとめることが重要です。
自分を売り込む、表現する素材ということです。
面接官の目を引くポートフォリオにするために、下記の項目を頭においてポートフォリオを制作していきましょう。
- 掲載する範囲を絞る
- 制作以外の経歴は面接の際に聞かれたら口頭で説明するようにする
- 採用担当者は、あなたの興味は何かを知りたい
具体的にポートフォリオに載せておきたい項目は、下記になります。
自己紹介
あなたのプロフィールを記載します。
名前や顔写真、職種や生年月日などの基本情報・略歴を含めた挨拶文・言語やツールのスキルレベルを記載します。
Webデザイナーとしてどのようなスキルがあるのか、文字だけではなくビジュアル(画像)にして記載するとより分かりやすいです。
Photoshop、Illustrator、Dreamweaver 、Fireworksなどのソフトの使用レベルがどれくらいなのかを5をMAXにして記載します。
もし、あなたのレベルがわからない場合は、使用経験年数を記載すると理解されるはずです。
あとは、略歴を含めた挨拶文を記載します。
作品紹介
掲載する制作物をリストアップしておき、下記の項目を用意します。
- 制作に携わったWebサイト名やタイトル名
- 作品のビジュアル(写真やキャプチャなど)
- 作業内容(作品の目的、コンセプト、ターゲット、担当個所、制作期間)
- 作品説明文やコメント(制作する上で挑戦した点や工夫した点など)
- 使用ソフト、使用言語などの制作環境
未経験や経験が浅い場合は、応募する企業の商品やクライアントからヒントを得て、サイトを想定し、架空のサイトのWebページをファーストビューのみでいくつか制作してみます。
ペルソナ設定、つまり架空の顧客像をできるだけ細かく想定し、サービス利用や商品購入のランディングページを制作します。
余力があれば、そのサイト用のWeb広告によく使用されているバナー(300×250、468×60、728×90など)を展開してみるのも良いでしょう。
アピールポイント紹介
アピールポイントとして「自分の強み」を紹介します。
経験した業界や「得意なこと」「出来ること」をわかりやすく記載します。苦労して乗り越えたことなどがあればそのことについて記載すると、より伝わりやすいです。
制作会社でいろんな業界の案件に携わったことがあれば、応募した会社に役に立つ業界や実績を記載します。
私も制作会社で幅広いジャンルや業界の案件に関わったので、その旨を記載しました。
その後は、転職して自社内デザイナーだったので、Webデザインだけでなく多岐に渡っていろいろ担当していました。
GoogleAnalyticsの分析やリニューアルの提案、CMSの導入・改良、Web広告など自社の案件で経験した実績を記載しました。
もし、未経験であまり記載することがない場合は、なぜ「この業種を選んだのか」、あなたの「強み・弱み」、どんなサイトがきれいで見やすいと感じているか、どこからWebの最新情報を得ているかなどを伝えます。
共通して「仕事に対する姿勢」「仕事で大切にしていること」も記載すると採用担当者の目を引くことができます。
今後のビジョン
応募した会社の「入社後のビジョン」、「今後どう貢献できるか」を記載します。
Webの最新知識を絶えず収集して、スキルアップをしていく姿勢や幅広い案件にチャレンジしていく意欲などを示しましょう。
もしあなたが将来的にWebディレクターを目指しているなら、各種企画、社内外へのプレゼンテーションに積極的にチャレンジしていく旨を記載するべきです。
これまでの経験、特技や個性、志向などを考え、見つめ直し、将来のなりたい自分を記載しましょう。
Webデザイナーの転職に役立つポートフォリオの見本
私が選んだ、参考になるキレイ目で構成的なサイトをご紹介します。参考にしてください。
記載されているもので気になるものがあれば、それを参考にして自分独自のポートフォリオを作成してみましょう。
Webデザイナーの為のポートフォリオ参考サイト
色々な人のポートフォリオが下記から見ることができます。
Webポートフォリオサービス
質の高いポートフォリオを簡単に作成できるWebサービスです。
Webデザイナーの転職に役立つポートフォリオまとめ
「ポートフォリオ」を制作することにより、あなたの考えがまとまり、経験やスキル、どんなことに興味があるのか、目指す方向性やセンスを明確にできます。
- あなたがどんな人か
- 得意なことは何か
- 仕事に対する姿勢は?
それを応募した企業にアピールできるのが「ポートフォリオ」です。
採用担当者からすると未経験であれ、経験者であれ「ポートフォリオ」は、あなたに興味を持つキッカケになるということです。