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画家の道具の完全講義|初心者が揃えるべき道具をプロが指南します!

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なんの世界でもプロとアマの違いはあるものです。
野球ならばプロ野球と草野球。

絵を描く人で言うならば画家と日曜画家(日曜日などに余暇や趣味として絵を描く人)。
道具にもプロとアマの違いはありますよ。

画家の道具はプロとして収入を得る道具。
日曜画家の道具は高価ではなく楽しめればいい道具。

画家の道具は非常に多いので、どれを揃えたらよいか、特に初心者のうちは迷うでしょうね。

そこで今回は、日曜画家や初心者がまず揃えるべき道具をプロの画家が指南します!

私が通常よく使いなれた道具の説明が多いですが様々な道具を画家の目から完全講義しますのでお楽しみに。

画家と日曜画家の道具の違い

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絵を描くのに最低でもなくてはならない三大道具があります。
絵具、筆、支持体(キャンバス、画用紙等の土台になる媒体)がそうです。

これだけあれば絵の作品制作は可能です。
この三大道具とその他について画家と日曜画家の道具の選び方買い方についてまとめてみました。

絵具 画家は絵具が同じ色名であっても色合いが全く違う事を知っているので、お気に入りのセットで買った後は複数のメーカーから自分の作品にあった色を買い足す。
日曜画家は絵具をセットで買った後、買い足すのは同じメーカーで、セットの中の色からなかなか抜けきれず、あまり使わない色まで買い足す。
画家はいい筆であれば高価であっても数多く揃えていき、これでもかという位多くの筆を揃えて使い分けている。
日曜画家は高価な筆だと手頃な値段のそれに似た筆を探し、丸筆が多く、本数も必要最小限位しか揃えていない。
支持体(キャンバスとか用紙) 画家はキャンバスをロールで買ったりしてまとめ買いする。
そのキャンバに張る木枠を組み立てたり、道具を試行錯誤して自分で作る。
日曜画家は必要の都度、サイズに合わせて用紙を買い、キャンバスは完成品を買う。
その他の道具 画家の道具は無限と言ってもいいほど存在します。
日用品で間に合う道具も多く、工夫次第ではなんでも道具になります。

例えば、クリップ、布、ガソリン(油絵具筆を洗う)、ペン代わりに割り箸や竹、考えればまだまだあります。
画家と日曜画家の道具の違いは自分が制作しやすくする為の道具をいかに選出するか探すか作るかにある。

最近の道具は安価でもいい物がどんどんでてきていますから昔ほど画家だ日曜画家だのという持ち道具の差は少なくなりつつあります。
様々な道具を使ってみて自分に合った道具を選ぶのが一番大事です。

画家の道具と日曜画家の道具などと差別していいの?

差別ではなく区別であって絵を描く目的による違いなんです。

画家の絵具の徹底解析

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絵具は画家の専門によって多種多様の種類があります。
メーカーによっても全然違ってきます。

ここでは絵を描くのに最低限必要な水彩絵具、油絵具、アクリル絵具について徹底解析していきましょう。

油絵具の道具は大家族ひきいる画家の道具

油絵具には様々なメーカーがあり特徴も違います。
初心者には12色程度のセットがお薦めです。

様々なメーカーの絵具を試して、自分が使いやすい絵具を見つけましょう。
自分に合った色の絵具を少しづつ増やしていけばいいです。

水彩画は水ですが油絵は字のごとく油「溶き油」です。
「溶き油」は絵に艶や光沢を出したりする道具です。

溶き油には用途によって様々な種類があります。
自分の作品に合った溶き油が見つかるまで色々と試してみましょう。

油絵用のパレットは木でできた折りたたみ式が一般的です。
パレットは油絵を描く画家の道具としてシンボルのようなものです。

長く使い込めばそれだけ愛着が湧くので自分に合ったいい物を選んでいます。
逆に「掃除が面倒だ」「なんでもいい」という方もいます。

使い捨ての「ペーパーパレット」という便利物があります。
紙パレットが汚れたら剥がして次の紙パレットへと使っていくのです。

日曜画家や初心者の方は「初心者用油絵セット」をまず買うのがいいです。
油絵の基本的な道具が入っているので、買ってすぐに油絵が描けますしどんな道具が必要かわかってきます。

以下の道具はおすすめです。
道具箱も付いているので屋外での制作にも便利です。
最初はセットから初めて少しづつ道具を買い足していくのです。

水彩絵具は心変わりしやすい画家の道具

水彩絵具は透明水彩絵具と不透明水彩絵具とあります。
不透明水彩絵の具は私達が小学校の頃使った絵具です。

画家は透明水彩絵具を使う人が多いです。
透明な複数の絵具を塗り重ねる事により混色効果がでます。

複数、もしくは一色の色を重ね塗りすることにより彩度の低下を防げます。
絵具はチューブのものと固形のものがあります。

大きな作品を描く時にはチューブのものを主に使います。
小さい作品や野外スケッチで使う時には固形のものを使う人が多いです。

どちらの製品も乾くと色が薄くなってきて、次の日に見てみると感じが変わってたりします。
固形の時の色と塗った色とは全く感じが違い、乾いてまた違ってきます。

チューブに貼ってある色も「あれ、こんな色だったの?」となります。
同じ色名でもメーカーによって色合いが違います。

初心者のの中には乾いた色の変化に気が付かなかったりします。
気がついても気にはならないでしょう。

長く日曜画家を続けられる方は幾つかのメーカーの色を試して自分の好みを見つけましょう。
高級でいい絵具は発色が違いますし乾いた後の色の変化が分かりやすく自分の色を早く知る事ができます。

水彩絵具が画家にも日曜画家にも心変わり?するのはどこかの誰かと似ていますネ。

アクリル絵具は魔法の画家の道具

日本デザイナー学院横浜校時代に勧められたアクリル絵具はリキテックスでした。
アクリル絵具は他の絵具と比べて乾きがダントツに早いので「魔法の絵具」といわれています。

画家の中にはアクリル絵具を油絵等の下書きに使ったりしていますが、もちろんアクリル絵具中心の画家もいます。
日曜画家、特に初心者の方には乾きが早すぎたり、塗り斑ができたりしてとっつき難いです。

アクリル絵具は私が使ってみた感じた事ですが、見本の色とかなり違ったり乾くと思わぬ色だったりギャップがあります。
これはアクリル絵具も水を使うという観点から前見出しの中で触れた水彩絵具の仲間であるからその特性があるのです。

最近売り出されたキテックスプライムは見本と塗った色のギャップや乾いた後のギャップが少なく発色もよくなっています。
通常のアクリル絵具よりは価格が高いですが安価なアクリル絵具は扱い難いです。

初心者の方でずっと使うつもりならリキテックスプライムをお薦めします。
初めての方は「キテックスプライム10ml12色セット」を買って少しづつ、色なりメディウムなり揃えていくといいです。

画家の絵筆の徹底解析

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絵筆に使われている材質は一般的には動物の毛が多いのですが用途により多種多様です。
主な材質として、豚毛、馬毛、ナイロン毛の他、狸やマングースやリスの毛などもあります。

油絵では豚の毛が多いのですが写実作品には細い柔らかい毛でないと難しいでしょう。
水彩画家であれば自然毛のコリンスキー、セーブルなどの高価な筆が人気が高いのですが日曜画家には高価です。

安い筆としてはナイロン筆があり、画家、日曜画家、初心者問わずよく使われます。
筆の形状としては、丸筆、平筆が一番多く使われます。

遊びで描くのなら丸筆が2~3本あればいいでしょう。
水彩画家は細筆や日本画の隈取筆などを詳細に描く時に使ったりしています。

画家はビックリするほど古いも新しいも沢山の筆がアトリエにあります。
日曜画家も古い筆をすぐ捨てるなどしないで沢山筆を手元に置いておくと描画に幅が出てきます。


画筆 コリンスキーセーブルヘアペイントブラシセット

画家の支持体の徹底解析

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油絵を多く描く画家は大小さまざまなサイズのキャンバスをすぐ用意できる環境が必要なのです。
従って、お気に入りのメーカーのロールキャンバスを買っています。

作品を制作する時のサイズに合わせてロールキャンバスを裁断して組み立てた木枠に張っていくのです。
様々なサイズの木枠に、キャンバス張り器、タックス(キャンバス用釘)などを使ってキャンバスを完成させます。

初心者や、日曜画家は画材屋ですぐ描ける状態の様々なサイズのキャンバスを買う人が多いです。
私はデザイナー学院の生徒だった頃、リキテックス絵具を使ってキャンバスに絵を描いていました。

私はリキテックスキャンバス(リキキャン)といって、これに地塗りとしてリキテックスジェッソを塗っていました。
私はペン画家ですので、キャンバスよりは紙に描く事の方が多いです。

画用紙はどれも白く見えますが、微妙に白さが違っています。
他の幾つかのメーカーの紙と並べてみればよく分かります。

例えばワトソン水彩紙は黄色っぽいです。
私はペン画にも水彩画にもアクリル画にもアルシュを使う事が多いです。

丈夫で様々な用途に使える良質の紙なのですが高価なので初心者や日曜画家は敬遠する人が多いです。
画家は高価で良質の用紙やキャンバスを買うのは売る絵を描くからというのもあります。
日曜画家は高価でなくても貴方が描きやすい支持体を見つけましょう。

こちらの「細目」を選んでください↓

鉛筆は助手として必要な画家の道具


鉛筆画を専門に描く人は9H~9Bまでの鉛筆を使い分けています。
私はペン画の下書きに鉛筆やホルダーペンシルを使います。

初心者や日曜画家はHB~4B位を中心に数本揃えて描いている人が多いです。
シャープペンシルは初心者がよく使っています。

シャープペンシルは芯が折れやすかったり線が細く変化がないので鉛筆画にはお薦めできません。
ただし、細部の下書きや表現には重宝するので使っているという方もいます。

色鉛筆の場合は、専門の画家となるとフルカラーで90本位揃えている人がいます。
私はドイツで生まれたステッドラーの色鉛筆を使っています。

最近は水に溶ける色鉛筆がはやっていて展示会でもよく見かけます。
画家や日曜画家が水彩画の描き足しに使う程度であれば12色セットあれば十分です。

鉛筆はナイフで削ることにより様々な線を楽しむことができます。
鉛筆は自分好みに削り使い込むうちに貴方が使いやすいように馴染んでいきます。
そのため画家の鉛筆を借りて使ってみると、かえって使いにくかったりします。
鉛筆はご主人様好みになる生きた助手なのです。

画家の道具は限りなくあります

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画家は絵の表現の幅を広げる為に様々な道具を持っています。
常に新しい材料や制作時に便利な物を探し求めています。

これまで述べた絵具、筆、支持体の他、具体的には言い切れないほど沢山あります。
よく使う物、馴染みのある物をいくつか黒板に書いてみますネ。

まだまだあるよ画家の道具

パステル テンペラ フラスコ ガッシュ 岩絵具 羽ほうき ペン 木炭 スケッチブック クリップ 道具箱 三脚 椅子 座布団 帽子 パレット 水筒 筆洗い
スポイト ティッシュ マスキングテープ ガソリン(油絵具の筆を洗うのに使う)

書き切れなくなったのでこれで止めますが、もちろんこれだけではありません。
場合によっては手や足に絵具を付けて手や足を筆代りの道具にしてしまう画家もいます。

画家の道具に負けないように貴方も身の周りの物を道具として味方につけましょう。

野外で水彩画を描かれる方にお薦めのイーゼル。

画家の道具のまとめ

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画家は道具に生活がかかっていますから高価でもいい道具を揃えます。
画家や日曜画家ならず初心者も道具は可能であれば高価であってもいい物であれば揃えた方が上達は早いです。

いい道具は貴方の期待に応えた反応をみせてくれるはずです。

画家の道具について
  1. 画家と日曜画家の道具に違いはあるが様々な道具を試してみて貴方に合った道具を選ぶのが一番大事。
  2. 絵具・絵筆・支持体(キャンバス等)は絵を描く上での三大道具。
    画家と日曜画家と初心者ではそれぞれの需要度が違うので選ぶ物が通常では違う。
    • 画家の油絵具の道具は多種多様であり数多く揃える。
    • 画家の水彩絵具は透明水彩絵具が主流。
    • 画家のアクリル絵具に限らず乾いた後の色の変化が少ないリキテックスプライムがお薦め。
      乾きが早い絵具なので最初は使い難い。
  3. 画家の絵筆は高価な物が揃っていて詳細に描く時などの筆は特に選定されている。
  4. 画家のキャンバスや画用紙はロールなどのまとめ買い。
    本格的な水彩画やペン画にはアルシュがお薦め。
  5. 画家の鉛筆は必需品であり使っているうちに使用者の癖を覚える。
  6. 画家の道具は無限にあり生活必需品や身の回りにある物を上手に道具に代える。

最近は何の世界でもそうですがプロもアマも違いが狭まりつつあります。
アマでも実力はプロ顔負けの方もいらっしゃいます。

絵の世界も日曜画家といえどもプロ級の方がいらっしゃいます。
そういう方は道具もプロ級の道具を揃えていたりします。

なんでも形から入る性格の人は初心者の時からいい物を揃えます。
「初心者のくせに」とか「猫に小判」「豚に真珠」と言われたりします。

絵具、絵筆、キャンバス(画用紙)は高価であってもいい物であれば上達は早いです。
長く続けるならいい道具を揃える事をお薦めします。

なお、水彩画については、以下の講座をご参考にどうぞ。
道具については、講座の中で詳しく述べられています。
旅先で出会った風景を写真でなく、絵で残せたら素敵ですよね。

【水彩画3弾セット】プロ直伝!いきなり上手に描ける水彩画講座

道具を買ったらしっかり稼ぐことも考えましょう。
以下の記事では、画家が収入を得る方法について解説しています。
どうぞご覧になってみて下さい。

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画家(ペン画家)として活動中です。個展やネットで絵を販売したり注文制作もしています。絵画教室を自宅アトリエで開催しています。所属団体は国際現代美術家協会(ima)です。代表理事と広島支部長を勤めています。パリSNBA正会員です。主な賞歴としてはimaでの文部大臣奨励賞、パリSNBA銅賞、パリSNBAシャルルコッテ賞です。毎年SNBA正会員としてカルーゼルデュルーブルに絵を展示しています。ニューヨークのエクスポにも出展しています。武蔵野美術短期大学中退。日本デザイナー学院(横浜校)グラフィックデザイン科卒業
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