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透析看護師になって後悔する理由6選|未経験なら向き不向きも要確認!

あなたは、透析看護の職場にどんなイメージをお持ちですか?

看護師
看護師
穿刺が上手でないと務まらないのかしら…。

看護師
看護師
患者さんとの人間関係が大変だって聞きました…。

いろいろな疑問があることでしょう。

透析看護師
透析看護師
給料はいいけど、イヤなこともあって、正直もう辞めたいです。

私も透析看護師として働いて、楽しいこともありましたが、後悔したことも数えきれないくらいあります。

そこで今回は、透析看護師になって後悔する理由や辞めたいときの対処法を解説!
本記事の要点は以下の通り。

  • 後悔する理由6選
  • 辞めたいときの対処法
  • 透析看護師の向き不向き
  • 透析看護師としての体験談

未経験で透析看護師を検討しているなら、まずは向き不向きを確認してみてくださいね。

病棟を4年経験した後、3年間透析看護師として働いた私の経験をもとにお伝えします。

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透析看護師になって後悔する理由6選

ここでは、透析看護師になって後悔する理由を6つ解説します。
透析看護師の理解に役立ててくださいね。

毎日のルーチン業務

透析看護は、毎日のルーチン業務が概ね決まっています。

一度覚えてしまえば楽ですが、患者さんの入れ替わりも少なく毎日ほとんど変わらない業務にマンネリを感じるのです。

今日もまた同じことの繰り返しか…。

日々状態が変化する患者さんの看護をしたい人からすると、透析業務は退屈でやりがいがないと感じることでしょう。

毎日ほとんど同じルーチン業務の繰り返しに、思っていた仕事と違ったなと感じ、後悔することがあります。

穿刺業務の負担

透析といえば穿刺!といっても過言ではないくらい大事な仕事。
毎回穿刺する時には…。

痛くないように穿刺できるかな。

失敗しないように穿刺できるかな。

と毎回不安とプレッシャーに押しつぶされそうになります。
そして、成功するばかりではないので、時に失敗することも。

失敗してもう一度穿刺すると…
  • 患者さんに再度痛い思いをさせてしまう
  • 中には怒ってしまう患者さんもいる
  • 透析を始める時間が遅れるので終了時間が遅くなる

上記のような理由で、失敗してしまった時の患者さんへの申し訳なさと落ち込みは精神的負担が大きいです。

そして、失敗後すぐに、また別の患者さんの穿刺が待っています。
気持ちの切り替えもしなくてはなりません。

透析業務の要は穿刺!
穿刺を制する者は透析を制す!

そう言われるくらい穿刺は透析看護の中核をなす業務。
穿刺業務の負担がこれほどまでに大きいと思っておらず、後悔する人も多いのです。

患者さんとの関係性

透析経験の長い患者さんの中には、「自分のことは自分が一番わかってる」と医療者の意見を無視したり、独自のマイルールをもつ人がいます。

また、穿刺を失敗して「ヘタクソ!」と怒鳴られることもあれば、何か気に障ったのか「お前はもう来るな!」と拒否する患者さんも中にはいます。

しかし、患者さんには治療が必要なので、拒否されても看護師としては仕事を全うしなけばなりません。
週に3回顔を合わせるのが気まずくなることもあります。

長く続く関係なので一度こじれると後が大変。
患者さんとの関係がうまくいかないと、仕事に行きたくなくなりますよね。
想像以上に辛く、透析患者と関わる看護師の仕事が嫌になって後悔することも。

スタッフ同士の関係性

施設によるかもしれませんが、大きい病院と違って、新卒から入職する人はあまりいないです。
他の透析施設で経験を積んでいた人もいれば、私のように透析とは無縁の職場で働いた後に転職する人も少なくありません。

そのため、自分よりも年齢が上でも経験年数が浅かったり、その逆の場合もあります。
透析経験や年齢、その職場での勤続年数がバラバラのため、慣れるまでは気苦労が絶えません

さらに、看護師だけでなく、臨床工学技士も機械を扱う仕事で一緒に働きます。
臨床工学技士はコンソールの管理を行うのが主な仕事ですが、施設によっては穿刺業務に入ったり、患者さんと関わる機会も。

看護師として、技士として、それぞれ大事な役割があります。

私は看護師!患者さんの看護は任せて!

僕は技師だ!機械の管理は任せろ!

お互い自分の仕事にはプロ意識がありますから、口出しされると主張がぶつかり合うこともあります。
ギクシャクした雰囲気のまま仕事をするのは、嫌ですよね。

患者さんだけではなく、スタッフ同士の関係がうまくいかないと働きづらさを感じ、後悔することもあります。

変化のない職場環境

過去の先輩スタッフのやり方をずっと変えないことに対するストレスを感じて、なぜこの職場を選んだのかと後悔します。

大きい病院で他部署があれば異動が盛んで、メンバーの入れ替わりも多いでしょう。
しかし、一般的な透析施設では他に部署がないため、異動がありません。

環境が変わらないことは良いことでもありますが、新しい風が吹かないという点でデメリットでもあります。
異動がないことで刺激がないため、慣れ切った環境に甘えるスタッフもいます。
経験年数の長い先輩スタッフのいうことは絶対という雰囲気も。

いつまで、こんな古いやり方をしてるの…?

そう思うこともたくさんあって後悔します。

学会や勉強会への出席

業務外で学会の発表、勉強会への参加は負担感がありますね。
毎年、透析の学会で発表する職場もあります。

学会の発表と聞くだけで、憂鬱に感じますよね。
テーマ決めから、研究内容、まとめや分析など、発表の準備に係る時間は膨大です。

そして、業務中に進めることは無理なので業務外や休日も使います。
行った研究は自分の実績にはなりますが、正直かなり負担が大きいです。

また私の場合、業務後に行われる勉強会になるべく参加しなければなりませんでした。
もちろん勉強にはなりますし、参加した分知識も増えます。

参加といっても資料をもらって講義・説明を受けるだけですが、業務外なのです。
透析看護師として学会や勉強会など業務外の仕事があることは、後悔する理由の一つになります。

透析看護師を辞めたいときの対処法

後悔してしまい、透析看護師を辞めたい時には、どんな対処をすれば乗り切れるでしょうか?
こちらでは3点、その方法をお伝えします。

コミュニケーション能力を鍛える

それぞれの患者さんとの関係を保つためには、会話が大事です。
本当に様々な患者さんがいます。

この患者さん、この前はこういう場面で文句言ってたから気を付けよう

あの患者さんは、対応注意だけど、○○についての話題は楽しそうに話していたから、今日はその話を発展させてみよう

と、自分なりに患者さんとの関係をうまく保てるような会話術を身につけます。
会話の引き出しを増やすと、ぐんぐんコミュニケーション能力が向上しますよ。

なお以下の本は、どんな看護の現場でも役立つコミュニケーションスキルアップ術が書かれています。
試し読みもできるので、覗いてみてください☟

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同僚や同職種の仲間と気持ちを共有する

学生時代の看護師の友達とランチしたり、今のご時世であればリモート飲み会ですね。

看護師だけではなく、保健師や助産師として、病院、保健所、企業や助産院などで働く友人とお互いの近況報告をします。

大変なのは自分だけでじゃない…。みんなそれぞれ違う所で頑張ってる!

そう思えます。
また、同じ法人の別施設との交流もあったため、交流会で知り合った年代の近い同僚とも知り合いが出来ました。

同じ透析業務を担う戦友として、同じ職場の同僚を交えて仕事後に飲みに行くのは、最高のストレス発散!

似た悩みを抱えている同職種の仲間がいることが励みになり、明日もまた頑張ろうと思えます。

一人で抱え込まず、誰かに話して気分転換を図ろう!

違う医療機関への転職を考える

潔く転職を検討することも一つの手です。
国家資格の看護師という職業。
選択肢はいろいろあります。

また、穿刺までもできるスキルは、どこの医療機関でも歓迎されることが多いはず。
透析業務を経験したことは、自分の大きな糧として考え、今より働きやすい職場がないか探してみましょう。

少し志向を変えて、「訪問看護ステーション」という選択肢もありますね。
透析看護師とほぼ同じく日勤帯での勤務が可能ですし、コミュニケーションスキルが役立つ職場でもありますから。

関連記事:看護師なのに命に関わらない仕事9選|職歴10年の看護師が解説!

透析看護師に向いている人


ここでは、透析看護師に向いている人をご紹介します。

患者さんとじっくり向き合いたい人

長期にわたって患者さんと深く、良い関係を築いて、患者さんとじっくり向き合いたい人は透析看護師に向いています
基本的に生涯続く透析の治療を行う患者さんとの関係はずっと続きます。

私は入職当初は緊張してうまく話せなかったり、穿刺も手が震えたりしていました。
次第に仕事に慣れてくると、コミュニケーションに余裕もできてきます。
体調が変わりなさそうであれば、

最近は随分春めいてきましたね

と日常の会話から

甲子園盛り上がってますね!

アメリカのあのニュース見ました?

など時事ネタを広げることも。

一緒に過ごす期間が長くなれば、看護師と患者という立場を一瞬忘れてしまうほど冗談を言い合う仲にもなれます。

「○○さんの穿刺は痛くないし、安心できるわ。いつもありがとう。」と言ってもらえると本当に嬉しいです。
患者さんからの信頼がるあると感じることができれば、仕事を楽しいと思えます。

このように、看護師と患者の枠を超えてプライベートな関係になるほど仲良くなれることもあります!
生涯続く治療だからこそ、患者さんにとって大事なパートナー的存在になれるんです。

残業がない職場が良い

定時で帰ってQOLを向上させたい人は透析看護師に向いています

透析の時間は、原則4時間です。
患者さんの入室時間は多少ばらつきはありますが、午前中からお昼過ぎには透析は終了し、午後2,3時には患者さんはみんな帰ります。

その後、カルテ入力や、ベッド掃除、申し送りなどの業務。
患者さんが帰ってからのフロアはとても落ち着いた雰囲気なので、残りの仕事を定時の時間内に終わらせることができます。

残業なしで仕事が終われば、その後ゆっくりお買い物もできるし、お友達とのご飯も行けますよ。

直帰すれば、家でのおうち時間も充実しますね!

そこそこ良い給料を望む人

手当も活用して稼ぎたい人は透析看護師に向いています

一般的に透析看護師は給料が良いと言われています。
その理由は「危険手当」。

穿刺を伴い、血液を扱うことで感染リスクが高いためです。

また、夜間の透析がある施設ですと「夜勤手当」、祝日出勤をすれば「休日出勤手当」などの手当てがつくところも!

住宅手当も1~3万つく施設もあります。
基本給だけではなく、手当の種類もしっかり確認してみてください。

施設によってつく手当が異なるため、事前にチェック!

残業が少なく、そこそこ良い給料をもらえる透析看護師はしばしば羨ましがられます。

体力がいらない職場が良い

体力のあまりいらない職場を希望する人も透析看護師に向いています

基本透析室内で業務が遂行されるので、病院のように各部署を回る必要がありません。
各検査室を回る、リハビリの送迎、手術室からのベッド移送、などの体力の必要な業務はないです。

ただ、透析室はオープンのワンフロアのため、フロア内を広く回る必要はあります。
穿刺をする仕事でもあるので、体調管理はしっかりしましょう。

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透析看護師が不向きな人

透析看護師が向いている人もいれば、不向きな人もいます。
あなたにあてはまる点があれば、別の仕事も検討してみましょう。

患者さんとのコミュニケーションが苦手

コミュニケーションが苦手で、患者さんとの信頼関係を構築するのが難しい人は透析看護師に不向きです。

想像してみてください。
黙々と作業して、声掛けも少なく穿刺されたら、、、嫌ですよね。

治療のため、4時間ベッド上で過ごす患者さんと関わる仕事です。
患者さんは、テレビを見たり、本を読んだり、目をつぶったり、ラジオを聴いたり、過ごし方は様々。

それでも治療中も

変わりはないですか?

と積極的に声をかける必要があります。
会話を通して信頼関係を築いていく必要があるので、コミュニケーションが苦手な人は不向きです。

穿刺をしたくない

透析看護師として、避けては通れない「穿刺」をしたくない人は当然不向きです。

透析では1日に何人もの患者さんに穿刺をしなければなりません。
100%穿刺が成功するわけでもないです。
シャントから勢いよく血が漏れることもあります。

ですから、穿刺をしたくない人はもちろん、穿刺の失敗を恐れたり血が苦手な人は向いていません。

看護師の仕事でも血を扱わない、穿刺のない仕事もありますので、そちらを検討してみましょう。

ワンフロアの職場が苦手

他の人の目を気にせず患者さんの対応を行いたい人、ナースステーションでゆっくり記録をしたい人は透析看護師に不向きです。

透析室は病院と違って患者さんごとに部屋が分かれているわけではありません。
ナースステーション、ベッド30~50台が仕切りなく置かれているワンフロアです。

ある患者さんのベッドへ行こうとするのに1,2回別の患者さんに呼び止められることもあります。
カルテ入力をしている時も、患者さんから見える位置のため、気を抜く時間はありません。

患者さんの様子が一目でわかるというメリットはありますが、気が散って思うように仕事が進まないことも多々あるのです。

また、同僚の看護師からの目が届くことで何か緊急事態の時はすぐ助けを求めることはできます。

しかし、

今この業務してたら先輩に後でもいいでしょ!って怒られないかな…?

さっき患者さんと少し雑談しちゃったけど、周りに聞かれてたかな?

など通常業務においては、周りの視線を気になる人もいますよね。

そのため、患者さんのいる空間とは別の場所を確保したい人は透析看護師に不向きです。
また、患者さんや他のスタッフなど他の人の目を気にしたくない人も同様です。

透析看護師になって辞めるまでの体験談


ここでは、透析看護師として働いた私の体験をお話しします。

透析看護師になったきかっけ

大学病院の夜勤を退職する際、相談した転職サイトの担当者さんから助言があったことが、透析看護師になったきっかけ。

日勤のみの仕事を希望していた私に

あなたには透析の仕事が合います!

そう後押ししてくれた転職サイトの担当者さん。

その助言のおかげで、「準夜帯までなら働いてもいいかもしれない!」と選択肢を広げられたことを今でも感謝しています。

私がいちばん後悔したこと

私がいちばん後悔したことは穿刺の業務のある仕事に就いたことです。

穿刺の失敗を繰り返すスランプのような時期がありました。
患者さんに痛い思いをさせ、迷惑をかけたことに申し訳ない気持ちでいっぱいになります。

また、長期休暇をとっている間も、

次に出勤する時は穿刺が久しぶりだから感覚鈍ってないかな…。

と休暇中に不安になることがありました。
いつも仕事の悩みの中心に負担を感じる「穿刺」があったので、穿刺業務のある仕事を選択したことを後悔しました。

退職の理由

私の退職のきっかけは出産、育児です。
当初は産休・育休後に復帰する予定でした。

穿刺業務が大変だったので就職したことを後悔しましたが、もともと人と関わることが好きだった私。
入職3年目には仲の良い患者さんもたくさんできて、復職後に患者さんとまた色々な話ができることを楽しみにしていました。

産休に入る前には、スタッフや患者さんに妊娠した旨を伝えてあいさつ回り。
また、委員会の仕事も任されていたので、仕事の引継ぎをしました。

しかし、出産後、育休中も世間はどんどん悪化する新型コロナウイルスのニュースだらけ…。
そうした状況から、私の社会復帰とそれに伴う子どもの保育園入所が、どちらも感染リスクを高めることになるため、退職することになりました。

さいごに


透析看護師として働いてみて、楽しいと感じたこともありますが、思ったよりも大変でした。
透析看護師であることを後悔する2大要因は以下の通り。

  1. 精神的負担の大きい穿刺
  2. 良好な関係を築けない患者さんとの関わり

その2つが問題なければ、残業が少なく、給料もそこそこ良い透析看護師はおすすめです。

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ABOUT ME
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看護師歴7年。大学病院の急性期病棟から透析クリニックへ転職。 現在は育児に専念するため仕事を退職し専業主婦。 趣味は、海外旅行ですが、コロナが流行してから行けていません。コロナ収束後に家族で国内でもいいので、旅行へ行ける日を楽しみに日々過ごしています。
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