あなたはシステムエンジニア(SE)の仕事ってきついというイメージをお持ちですか?
「きつい」とは、いわゆる「3K」と言われることです。
確かに、システムエンジニアの仕事は忙しく大変な時期もありますが、他の職業と比べて特別きつい訳ではありません。
むしろ、私はやりがいのある仕事と感じています。
「システムエンジニアはきついって聞くし、ほんとにSEになっても大丈夫かな?」というあなたの疑問にSE歴25年の私がお応えします。
今回はシステムエンジニアがきつい理由やその対策について体験談を交えてお話ししますので、ぜひ参考にして下さい。
システムエンジニアの「きつい」イメージはSIerSEのこと
システムエンジニアの種類はIT分野で大きく3つありますが、「システムエンジニア」というと一般的にSIerSEの事を指します。
「きつい」といわれているのはSIerSEなのです。
- SIerSE
- 社内SE
- Webエンジニア
公官庁や大手企業のシステム開発のSEです。
システムエンジニアというと一般的にSIerSEを指します。
IT分野に関わらず企業におけるシステム部門を担当するシステムエンジニアの事です。
Web系アプリを開発するシステムエンジニアです。
システムエンジニアの「きつい」理由と対策【体験談あり】
「きつい」とは、いわゆる「3K」をいいます。
システムエンジニアの「3K」
- 残業が多くて帰れない
- 作業の細かさのプレッシャーと新しい技術の対応がきつくなる
- 給料がなかなか上がらなくて安い
システムエンジニアの「3K」について、その理由と対策について解説します。
納期間近で帰れない
システムエンジニアの仕事には必ず納期があり、納期に合わせて作業スケジュールを組みます。
このスケジュールが遅れることはよくあり、主な原因として納期直前までシステムの仕様が決まらない、納期直前で仕様変更が入るがあげられます。
また、開発スケジュールが決まった時点で作業量と納期までの期間が見合っていない事があり、当然スケジュールは遅れてしまいます。
これは、IT業界は多重の下請け構造が原因で、下請けになればなるほどやらなくてはならない仕事が増える傾向にあり、請け負った時点で作業量に見合った期日になっていないからなのです。
この様に、スケジュールの遅れが原因で、納期間近になると残業が増えて「帰れない」状況になるのです。
システム設計の作業期間は1カ月のスケジュールとなっていたのですが、一部の業務仕様がなかなか決まらず、納期まで残り10日になってやっと仕様が決まりました。
納期期限を延ばすことはできなかったため、1ヶ月の作業量を10日で終わらせなくてはならなくなり、毎日終電ギリギリまでの残業と休日出勤で対応したのです。
スケジュールの遅れを減らす解決策は、仕様を早く決めることです。
それには、システムエンジニアがユーザーの業務を学びコミュニケーションを密にすることが必要になります。
システムエンジニアに業務知識があればシステムと業務の両方に沿った要件定義ができるため、仕様決定の早期解決に繋がり、スケジュールの遅れを少なくすることができるのです。
作業量に対してあまりも合わないスケジュールが原因の場合は、まず会社と話し合って改善するよう交渉しましょう。
しかし、システムエンジニアの負担になる契約が続き、改善される様子が見受けられないなら、転職して環境を変えるのも一つの手段です。
プレッシャーを感じる
システムエンジニアの仕事ではプレッシャーを感じる場面がいつくかあります。
- 納期に間に合わせなくてはならない
- 設計は細かい作業が多く、正確であることを求められる
- IT技術の進歩で新しい開発技術を覚えていく
- 開発現場の移動があるので常に新しい作業環境に対応しなくてはならない
システムエンジニアの仕事が「きつい」と思ってしまうのは、このプレッシャーに耐えられなくなったときなのです。
今まで携わっていた開発が終わり、次のシステム開発へ移ることになりました。
移動先の開発環境は私の知らない開発ツールを使用していたので、開発環境を新たに覚えなくてはなりません。
開発ツールを勉強する時間をスケジュールに組み込むことはできず、作業の合間に勉強するしかない状況でした。
ツールを知らなければ仕事に支障をきたすため早く覚えないといけない、というプレッシャーを感じた瞬間でした。
プレッシャーに強くなる秘訣は、知識と経験を積むことです。
知識と経験によって作業効率と正確性を向上させることができるので、納期に対する不安が減ります。
そして、知識と技術を覚え身につければプレッシャーをはねのける事ができ、仕事に対する自信にも繋がるのです。
給料が安いし上がらない
システムエンジニアの給与が良いといわれているのは20代後半からで、それまでは給与が一般職とあまり変わらない傾向にあります。
それは、開発の仕事に就いてから5~8年はSE見習い期間として扱われるからです。
システムエンジニアは技術職であるため、見習い期間は一般職に比べ長くなります。
2~3年目になると任される仕事は増えるのですが、まだまだスキル不足で作業スピードが上がらず、労働時間が長くなってしまう事がよくあります。
このSE見習い期間の労働時間と給与の割合を考えてしまい、労働時間が長く苦労が多い割には給与が安い、なかなか上がらないと感じてしまう理由なのです。
開発の仕事に就いたときの初任給は約18万でした。(約25年前です)
最初の3年間は開発の仕事を覚えるのに無我夢中で、長時間残業になることも多くありました。
3年経っても基本給は特に変わりませんでしたが、仕事量が増えたので「残業代で生活できるのでは?」思えるほど残業が多かったのです。
大きく給与が上がったのは5年目と8年目です。
特に、8年目では年収が約500万を越え、女性一般職に比べて高い給与をもらえるようになっていました。
実際、仕事もそれなりにこなせて作業スケジュールも管理できるようになり、8年目でやっとシステムエンジニアとして評価してもらえたと実感することができたのです。
給料UPの解決策は、一人前のシステムエンジニアになることです。
どんな仕事でも見習い期間はあり、見習い期間中は給与が低いのはシステムエンジニアに限った事ではありません。
ですから、経験と知識を習得して一人前のシステムエンジニアとなれば給与UPの可能性がでてきます。
実際にシステムエンジニアの給与が高くなるのは20代後半から30代に入ってからです。
システムエンジニアになるためのキャリアパスとして、最低でも5年は見習い期間と考え頑張りましょう。
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「きつい」と感じない人はシステムエンジニア向き
システムエンジニアになった人が全てきついと感じているわけではありません。
実際のところ、私自身がきついとは感じてなく、むしろシステムエンジニアの仕事が楽しいとも思っていました。
そもそもシステムエンジニアに向いている人であれば、多少の残業が発生ししたり見習い期間があってもきつく感じることも少ないのです。
では、システムエンジニアにはどんなタイプの人が向いているのかをあげてみました。
- 温厚で人とのコミュニケーションが好きな人
- 几帳面で細かい作業が好きな人
- 新しい事に挑戦することが好きな人
沢山の人と接するシステムエンジニアはコミュニューケーション力を求められます。
温厚な方のほうがコミュニケーションを取りやすいため、作業もスムーズに進めることができます。
システムエンジニアの仕事の設計は、正確性を求められます。
几帳面であればわかりやすい設計書の作成や、後戻りがないように慎重に作業を進めることができます。
開発の移動があったり、新しい技術を取り入れたりとシステムエンジニアは常に技術を覚えていかなけばならない仕事です。
新しい事に挑戦するのが好きであれば、覚える事を楽しくとらえる事ができます。
全てに当てはまらなくとも、どれか1つでも当てはまればエンジニアの仕事に向いていると思います。
私は「新しい挑戦することが好き」でしたので、その性格がシステムエンジニアの仕事を「きつい」と感じさせなかったのかもしれません。
なお以下の記事ではシステムエンジニアに向いてる人をさらに深掘りしていますので、合わせてご覧ください。
システムエンジニアがきつい理由と対策まとめ
「システムエンジニアはきつい」というイメージの通り、実際にきついと感じる場面はあります。
しかし、働き方や性格によって仕事をきついと感じない方がいるのも事実です。
システムエンジニアは実績を積むことで高収入を望むことができます。
また、様々なキャリアパスがあり将来性の高い職業でもあるのです。
ここで、システムエンジニアの「きつい」といわれる理由と対策をまとめてみました。
- システムエンジニアの「きつい」はSIerSEのこと
- 「きつい」とは「3K(帰れない・きつい・給与が安い、上がらない)」のこと
- 納期間近になるとスケジュールの遅れが原因で帰れない
- 業務知識を習得して仕様の早期解決でスケジュールの遅れを減らす
- スケジュールの遅れが下請け会社の問題であれば転職も視野に入れる
- 細かく正確性を求められる作業のプレッシャーがきつい
- 開発環境の変化のプレッシャーがきつい
- スキルを磨くことがプレッシャーに強くなる秘訣
- 給料が安くて上がらないのはSE見習い期間
- 一人前のシステムエンジニアになって給与UPを目指す
- きついと感じない人はシステムエンジニア向き
システムエンジニアの仕事が「きつい」という一番の原因は長時間労働にありますが、長時間労働の原因も時期も想定できるものです。
また、納期や仕事内容にプレッシャーがある反面、やりがいのある仕事でもあるのです。
そして、一人前のSEになれば高額収入も夢ではありません。
きついことはあってもシステムエンジニアの仕事にやりがいを感じていただけたら嬉しく思います。
なお、あなたがシステムエンジニアになると決めたなら、あなたに合った転職サイトで転職活動を進めてください。
以下の記事をご参考にどうぞ。
その前にプログラミングから学びたい場合は、プログラミングスクールについて詳しくまとめた以下の記事をご覧になってください。