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画家とイラストレーターの違いと共通点を画家の私が徹底解説します!

画家とイラストレータの違いは、実はとても曖昧です。

画家は絵を描く事が仕事で、賞を貰ったりすることにより収入を得ます。

賞を取ることによって知名度があがり、絵が売れやすくなります。
当然それにあわせて収入も増えるでしょう。

対して、イラストレータは、デザイン会社、企業等の依頼により、絵を描いてお金を貰います。

自分の描きたいものではなく、依頼された内容を書くことで収入を得ています。
その為、クライアントの意に沿う絵を描く必要があります。

このような差がある両者ですが、現在では、明確に区別せず、画家とイラストレーターを同時にこなしている人が増えてきました。
ですが、どちらも絵を描いてお金を貰う「絵描き」に違いはありません。

画家とイラストレータの垣根が薄れつつある現代、両者の違いはどこにあるのでしょうか。
今回は、画家(ペン画家)として活動している私が画家とイラストレータの違いと共通点について徹底解説いたします。

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画家とイラストレーターの違い

外山昇 画家とイラ違いt

まずは、画家イラストレーターの違いを表にして比べてみましょう。

画家 イラストレーター
仕事の内容 描きたいものを自分の描き方で描く。
比較的自由に描ける。
依頼に沿った内容の絵を描く。
自由度は低くなる。
収入を得る方法 自身の絵を売る。
絵画教室を開く。
依頼を受けて作品を作る。
絵画教室を開く。
収入を得る相手 絵の購入者。
絵画教室の生徒。
制作を依頼する会社、または個人。
絵画教室の生徒。
収益安定度 作品が売れなければ実質収入はない。
有名になると収益が安定する。
絵画教室の月謝は、安定した収入に繋がる。
一般的な画家よりは、安定しやすい。
継続案件があれば、収益の安定に繋がる。
メリット・デメリット 有名になれば、高収入が得られる。
有名になるまでの道のりが遠く、地位を維持することも難しい。
画家と比べれば比較的収入を得やすい。
依頼を得るには、有名になる必要がある。

画家とイラストレータの最も大きな差は、作品の自由度です。
画家は、自由なテーマで、自由な表現が出来ます。
対してイラストレーターは、ある程度自分の作風はあっても、企業等の依頼に沿った作品を描かなくてはなりません。

画家は自由奔放が好きな人に向いていますが、イラストレーターは与えられた課題に邁進していく人に向いています。

勿論、どちらも有名にならないと収入が上がりませんので、絵のスキルを身につけて知名度を上げる事が必要です。
そして、その過程であなたが得たスキルは、画家とイラストレーターどちらの道にも通用するのです。

絵を描いて生活することを目指すのならば、画家かイラストレーターかと区別せず、「絵の勉強となるのなら何にでも頭を突っ込む!」くらいの気概をもって打ち込みましょう。

画家とイラストレーターの決定的な違いは自由度

外山昇 何をもって画家sm
このように、画家とイラストレーターには、仕事の違いや収入面の違いがあります。
ですが、もっと根本的な点として仕事をする上での自由度もあるのです。

それぞれ、具体的に見ていきましょう。

画家は自由を楽しむ

画家になった人は、キャンバスの中で絵を自由に楽しむことができます。

画家は、絵を描くときに好きな画材、モチーフ、テーマを選べます。
風景、静物、動物、想像の世界を写実的に描いたり、抽象的に描いたり、自由に表現するのです。

また、技法に関しても自由に創造します。
個性的な描き方や技法、独特な表現は、誰にも束縛されない画家らしさの現れとも言えますよね。

私の友人に抽象画専門の画家がいます。
以前、私はその友人に「あなたの絵は、何が描いているかわからない。この絵にはどんな意味があるのか?」と問いかけたことがありました。

その時、友人は私にこう答えたのです。
「私がこの絵を通して言いたかったことを、見た人に全て理解してもらおうとは思わない。ただ、見た人が私の描いたものから何かを感じてくれればいい」

写実的であれ、抽象的であれ、画家の作品は個展や美術館で多くの人に観てもらいます。
その上で、絵が評価を得て、やがて購入に至ります。

その過程では、絵の鑑賞に関しても相手に委ねるという自由さをもっています。
何にも縛られず、自由に絵というものを楽しむ、それが画家の醍醐味なのです。

イラストレーターは依頼者の為に描く

イラストレーターは、自分の好きな絵を描けるわけではありません。
出版社、新聞社、企業、商店街等からの依頼があって、依頼者の目的や期待に沿った絵を描く必要があります

加えて、依頼者が絵についての知識があるとも限りません。
絵に対する知識が豊富な依頼者の場合は、画材や技法の細部まで指定されることもあります。
逆に、絵に関する知識がない依頼者の場合は漠然とした依頼となり、依頼者が本当に求める絵が何なのかを探る所から仕事を始めなくてはいけません。

つまり、イラストレーターとは、絵を描くだけでなく、依頼者とのコミュニケーション力も問われるのです。

現代では、イラストレーターの仕事は本の表紙、絵本の絵、広告図案、ポスター、パッケージ等があり、需要は多岐に渡ります。
自身の専門分野を持つことで、他者と差別化を図るイラストレーターも多くみられます。
例えば、自動車の大手メーカーに専属して、車のデザインや、広告に使用する図柄を描くこともあるのです。

このように、活躍の場が多いのがイラストレーターの特徴です。
ですが、それら活躍の場は、依頼者がいて初めて成り立ちます。
そのため、イラストレーターはまず何より、依頼者の希望に沿う絵を描く必要があるのです。

画家とイラストレーターの共通点

外山昇 画館イラ収入t

画家とイラストレーターは、根本的な点で異なることがわかりました。
ところが、両者は、実は共通する部分もあるのです。
それは、両者は共に絵を描くことが仕事である、という点です。

画家もイラストレーターも、ビジネスに違いはありません。
仕事として成功するには、たぐいまれなる才能も必要ですが、それと同時に人一倍の努力や人脈が必要となります。

画家やイラストレーターという、一見特殊に見える職業であろうと、営業力やマネージメント能力は必須なのです。
この点においては、画家とイラストレーターに求められるスキルは同じと言えます。

また、画家もイラストレーターも、自身が描いた絵に対価をもらうだけの価値を持たせなくてはなりません。

模写が上手ということと、画家またはイラストレーターとしての腕が良いことは、全く別です。
写真そっくりに絵を描ける人は、実は石を投げれば当たるぐらい沢山います。
また、写真を絵にするだけならプロの絵描きでなくとも、フォトやペイント系のソフトで十分なのです。

絵は感性による表現ですから、画家もイラストレーターも、自分の個性で勝負する必要があります。
画家であろうとイラストレーターであろうと、その人が描くから価値があるという作品を作るのが仕事です。

画家もイラストレーターも収入は安定しない

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残念ながら、画家やイラストレータ―の収入は、安定しません
これは、画家やイラストレーターに限らず、全てのフリーランスの仕事に言えることです。

企業に雇われているイラストレーターであれば、企業からの給料が出ます。
ところが、画家もイラストレーターもフリーランスであれば、一般のサラリーマンのように「年収xxxです」と明言はできないです。

画家とイラストレーターそれぞれについて、フリーランスでの収入の現状を見ていきましょう。

画家の収入

画家の収入は、一枚の絵がいくらで売れるかです。
画商を通した場合、販売価格の4割が手数料となることもあります。
画商と同じく、デパート等の特定の場所で行われる個展も、販売には手数料が発生します。

また、余程有名でない限り、自身の絵を販売するだけでは収入として成り立ちません。
絵画教室を開いたり、絵の講師をすることで定期的な収益をあげることができます。

私の教室は月2回で、1回の受講につき1,000円です。
月謝の相場としては、5,000円~8,000円が多いようですので、私の教室は比較的安価となりますね。

講師として仕事の場合は、個別に契約を結ぶことになります。
その際は、講師と教室側の取り分が契約内容に含まれています。

これらの教室や講師としての収入はある程度は安定しますが、絵の収入はそうはいきません。
月によって、絵が全く売れなかったり、思いもよらぬ大作が売れて大金が入ったりするからです。

つまり、画家が絵だけを描いて稼ぐ場合は、収入は完全に不安定になるのです。

なお画家の収入については、以下の記事で詳しく解説しています。
ぜひあわせてご覧になってください。

画家が収入を得る方法とは?個展は定番でネット活用が鍵【全て公開】画家の収入ほど、あいまいなものはないです。 絵の値段は、ハガキサイズが何円、この絵は何円とかの法律も規約もありません。 作家、も...

イラストレータの収入

フリーで働く場合は、一般的に1枚あたりの金額が設定されます。
これは実力や実績、経験、知名度によって、かなりの差が出てきます。

画家と同じく、有名作家でない限り金額の変動も激しく、安定感はありません
この点では、画家の絵の状況と同じと言えます。

また、イラストレーターは依頼者がある仕事ですので、依頼者が納得するまで修正作業に追われます。
ひとつの作品完成までに費やす時間が増えても、その分報酬が増えることはありません。

それどころか、納期が設定されますので、完成しなければどんな素晴らしい作品でも0円、ということにもなりかねないのです。
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画家とイラストレーターの境目は曖昧

外山昇 境目がとても曖昧

あなたは今、画家かイラストレーターのどちらかを目指す、と考えているでしょう。
ところが、実はこれらの2つの職業は境目がとても曖昧です。

画家が、事細かに依頼されて絵を描くこともあります。
イラストレーターが、「仔細はお任せするので、あなたらしい作品を作ってください」と言われることもあります。

更には、画家であっても、イラストレーターのように依頼を受けて仕事をする人もいます。
逆に、有名になったイラストレーターは、自身の絵を個展で販売することも可能です。

つまり、総合芸術家を目指せば、より自身の仕事の幅が増えると言えます。

ここで、オールマイティに活躍されている作家をご紹介させて頂きます。
私の知人で、これから名が出るであろう作家の方々です。

みやち治美 花の絵を描く商業デザイナー。
日本ソーラー版画の創始者。
鈴木勝美 イラストレータとして活躍中。
国際現代美術家協会の審査委員長として油絵を発表。
西村不可止 元陽会の画家として活躍中。
新聞記事の挿絵作家として長く活躍。
是永昭宏 光陽会の画家として活躍中。
原爆のポスター等を手がけた事があります。

画家とイラストレータの両方の道を歩んでいた私の青春時代

外山昇 青春時代t

最後に、私自身の経験です。

幼稚園の頃、中国新聞社主催の「木下大サーカス」を描く図画コンクールで、最優秀賞を取ったのが、画家の道を目指すきっかけでした。
画家になる気になっていた当時の私は、イラストレーターという言葉すら知りませんでした。

「いずれは画家になってやる」という気持ちで、武蔵野美術短期大学(通信教育部)で油絵を学び、その頃ようやくイラストレーターという言葉を耳にするようになったのです。

イラストレーターという職業を知って、私は画家よりイラストレーターを目指す気持ちになっていきました。
なぜなら、単純にイラストレーターの方がデザイン会社等の職に就きやすい、と考えたからです。

ところが、私は結局イラストレーターにも、画家にもなろうとしませんでした。
就職先であるNTTで、絵とは関係のないインターネット保守の仕事に励むことになります。

ですが、結局は会社を早期退職し、画家としてフリーランスの道を歩み始めたのです。
自身の中で、やはり絵に対する強い思いがあったのでしょう。
その後個展を開催したり、デパートで絵を売ったり、日本や海外の展覧会で賞を貰うこともできました。

勿論、画家としての仕事以外にも、イラストレーターの仕事も請け負っています。
人に頼まれてポスターを描いたり、結婚式のカップルを漫画風に描いたり、大事にしているというマイカーを描くこともあります。

私にとっては、画家とイラストレーターのどちらになるかは、「鶏が先か卵が先か」の話のようなものでした。
たまたま、画家から始まりましたが、イラストレーターの仕事が先でも、今と同じ道に辿り着いていたでしょう。

両方の道を歩めば、あなたの絵の上達具合も進みます。
やがて自分の名を付けた絵を飾るだけで、「ああ、あの人ね。見たことある絵だわ」と言われるようなったら、絵描きとして一流と言えるでしょう。

ですが、私もまだまだ精進中であり、人様に偉そうなことが言える立場ではありません。
有名なフリーランス絵描きを、ともに目指しましょう!

画家とイラストレーターの違いまとめ

画家も、イラストレーターも、違いはあっても基本的には、どちらも「絵描き」です。
画家、イラストレーターの、どちらの扉からこの世界に飛び込んでも構いません。
中に広がる世界は、絵で様々な表現を行う、広くて深い絵描きの世界です。

はじめの一歩を踏み出したら、後は同じ「絵描き」の世界で日々精進しましょう。

画家とイラストレーターの違い
  1. 画家とイラストレーターの違い
    • 画家は、自由に描くことが出来る。
    • イラストレーターは、依頼に沿う作品を描く。
  2. 画家とイラストレーターの決定的な違いは自由度
    • 画家は自由を楽しむことができる。
    • イラストレーターは依頼者の意に沿う為に、画力と同時にコミュニケーション能力が必要。
  3. 画家とイラストレーターの共通点
    • 特殊な仕事に見えるが、営業力やマネージメント力は不可欠。
    • 高度な画力も必要であるが、それ以上に作品にオリジナリティを持たせることが重要。
  4. 画家もイラストレーターも収入は安定しない
    • 画家の収入は、主に絵の販売・絵画教室・絵画講師などがある。
    • イラストレーターは、絵を描き納品することで収入を得る。
  5. 画家とイラストレーターの境目は曖昧
    • 画家とイラストレーターの差は曖昧。
    • どちらの仕事も請け負える「絵描き」になることが、望ましい。
  6. 画家とイラストレータの両方の道を歩んでいた私の青春時代

画家とイラストレーターは、どちらの仕事も請け負えるようになるのが、安定した収入への近道とも言えます。
その両刀使いになるためには、どうするればよいでしょうか?

それは、様々な絵に挑戦して、毎日欠かすことなく絵を描き続ける事です。
油絵も、水彩画も、イラストも、漫画も、色々な作品に挑戦してみてください。
日々精進しているうちに、いつの間にか両刀使いの「絵描き」になっていくのです。

なおフリーランスの画家について、以下の記事で詳しく解説しています。
どうぞご参考になさってください。

外山昇 函館Ⅰ
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画家(ペン画家)として活動中です。個展やネットで絵を販売したり注文制作もしています。絵画教室を自宅アトリエで開催しています。所属団体は国際現代美術家協会(ima)です。代表理事と広島支部長を勤めています。パリSNBA正会員です。主な賞歴としてはimaでの文部大臣奨励賞、パリSNBA銅賞、パリSNBAシャルルコッテ賞です。毎年SNBA正会員としてカルーゼルデュルーブルに絵を展示しています。ニューヨークのエクスポにも出展しています。武蔵野美術短期大学中退。日本デザイナー学院(横浜校)グラフィックデザイン科卒業
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