私たち看護師は、医者や患者の手となり足となって日々の職務をこなし、残業なんて日常茶飯事。
限られた時間の中での多忙な業務に、うまくいかない人間関係。。
ストレスの連続です。
新人さんは看護師像とのギャップ、命の重さと隣り合わせで心が折れそうになりますよね。
中堅・ベテランになれば、委員会活動や後輩の指導etc..
立場が変わればまた違うストレス要素が出てくるものです。
そこで今回は、看護師の5大ストレスと私なりのストレス解消法について解説します。
このページを見ることで以下のことが分かります。
- 看護師の5大ストレス
- ストレス解消方法
- ストレス解決策【転職という選択肢】
看護師の5大ストレスとは?
ストレスの種類は多種多様。中でも私が特にストレスだと感じる5項目を挙げてみました。
職場内・患者家族との人間関係
働きはじめて最初に悩む問題と言ってもいいでしょう。
医者や先輩から理不尽に怒られたり、患者さんからの嫌味。
家族からのクレーム・・・。
言い出したらキリがないくらい様々なストレス要素がありますよね。
男性看護師も増えてはきていますが、まだまだ女社会。陰口やイジメ、派閥もあったり。
男性看護師管理者の強み
看護師全員が女性だと揉め事や派閥が生まれやすい。その間に中立的立場の男性が入ることによって揉め事や派閥が生まれにくくなることが多い。— ジンくんさん (@rBgZMUlR0HhHA8k) May 31, 2020
以前働いていた職場の主任は男性でしたが、男性がいるだけで雰囲気はとても良かったです。
肉体労働の仕事なので、男性看護師が増えるだけで身も心も負担が軽減されそうですよね。
あとは、お局さん問題。
どこにでも居るであろう、お局さんからのストレスもとても大きいものですよね。
私はシフトが出たらすぐに、お局さんとの夜勤被りがないかチェックしていました。
人間関係におけるストレスを無くすことはとても難しい問題です。
ジレンマを感じながらの看護業務
積極的に治療をしたい医者と、辛い治療をこれ以上したくない患者さん。
医療現場では、医師へ患者さんの気持ちを伝えても、そっちのけで治療が進んでしまうことが多くあります。
上記はよくある例ですね。とてももどかしい気持ちになります。
病院では医師の方針と患者の希望がずれていることが多い。心ある看護師ほど、このギャップ、ジレンマに悩む。「私のしていることは誰のための看護なのか」。患者さんのために看護師になったのに。がんばっても感謝されない現場や、嫌がる患者に処置したり。ジレンマにバーンアウトする看護師も多い。
— 萬田緑平 (@ryokuhei) April 23, 2017
日々のジレンマは本当に大きなストレス因子ですよね。
時間外労働の多さ
情報収集のための時間前出勤、勤務時間内に終わらない処置・カルテ記載、定時前の緊急入院。定時が過ぎてからの勉強会、後輩指導、委員会活動、看護研究・・・
帰宅後も、勉強会のための資料を作成や疾患についての勉強。。
これだけ見ても、ほんっとに仕事量が膨大!
(実際はもっとありますよね。)
時間外労働が増えれば増えるだけ、気持ちの余裕が減りストレスが増加しますね。
それに、やらなければないけないタスクに追われて気持ちがせかせかとしてしまう。。
仕事量に見合っていない給料
一般の人からよくこんなことを言われませんか?
・・・。
そんなイメージを持たれるのも分かります。
しかし、一般的に世間に浸透している看護師の給料は「夜勤を月に4回した上での給料」なんです!
でも、夜勤をしなければ給料は本当に低いし、昼休憩もまともに取れずに走り回り、時間前残業(手当なし)も当たり前。
仕事から帰ってからも勉強、休みの日も研修や勉強会。。。
そんなことをわざわざ説明をするのもいやらしいので言えないですが、、
お給料にならない仕事が本当に多いです。
残業を全てつけてくれることなんてほとんどありません。。涙
ほとんどの看護師さんが思っていることだと思います。
まず、夜勤をするのとしないので正看護師でも基本給が数万円〜変動してきます。
(以前働いていたところは日勤常勤と夜勤ありの常勤で、3万円は違いました。)
夜勤代も含めると10万近く差が出ることも・・
よく日勤常勤の先輩は嘆いていました。
毎日残業続きで時間外労働が多くても、ちゃんと手当がついたらストレスも少し緩和されるのになぁ、と思いますね。
医療事故や感染リスク
今は新型コロナウイルスが大きく取り上げられ認知されています。
勤務中は常に、血液感染・接触感染・飛沫感染など様々なリスクと日々隣り合わせで働いています。
私たちが日々実施している、与薬や注射にも医療事故のリスクがたくさん潜んでいますね。
一歩間違えれば、看護師存続の危機にもなりかねません。
以前一般病棟へ務めていた時、「結核」に罹患した同僚の先輩がいました。
感染経路は入院していた患者さん。
でもこの患者さんは結核で入院していたわけではありません。
ノーマークからの結核感染でした。
こんな漠然とした不安と恐怖は今でも鮮明に覚えています。
まさに今、猛威を振るっている新型コロナウイルスは治療法も見つかっていない状況。
今まで以上に感染への不安や恐怖のストレスと戦っている看護師さんも多いと思います。
なんか本気で疲れてきた。
医療者として、旅行にも行かず、友達との外食も行かず頑張ってやってきたけど、コロナ患者さんが増えるだけ…また旅行に行けず、友達とも遊べない。そして同じループ…
我慢してる医療者の事考えてほしい。#医療#医療従事者の声を聞いて下さい #コロナ— star.7 (@kanastar830) November 19, 2020
第一線で戦っている看護師さんには頭が下がります。
1日も早く、今まで通りの日常に戻りますように。。
中堅看護師の私がしているストレス解消法
私が心掛けていることや、実践しているストレス解消法を3つ挙げてみました。
よく寝、よく食べ、よく笑う
看護師の仕事をこなすことって簡単じゃないですよね。
『肉体労働、頭脳労働、感情労働』
全てをフル稼働させながら働いています。
働く上で、私たちの体が資本です。
そこで大切なのは「よく寝、よく食べ、よく笑う」こと、だと私は思っています!
業務中は常に何かに追われて、息つく暇もないかもしれない。
けど病院から一歩出たら気持ちを切り替えることって凄く大切なんです。
けれど「よく寝よく食べよく笑う」ことって、本当に辛い時にはできないものですよね。
私も、1年目と転職後はそんな時期がたくさんありました。
考え事や悩み続くと眠りが浅くなり、ベッドに入っても眠れず朝を迎えることが何度もありました。
眠れないって本当に辛いですよね。
頭が全然働かないし、気持ちの切り替えもできないんです。
看護師なんですから、そんなときは専門医に相談しましょうね。
悪化させたら元も子もないですから。
食に関しては、美味しいものを求めて関西ウォーカー(雑誌)やInstagramで新しい情報を入手。
休日になれば友人たちとお店巡りをしていました。
時には数時間並ぶこともありますが、美味しいもののためなら頑張れちゃうんですよね。
そして、父の影響で小さい頃から大好きな “吉本新喜劇”の劇場へ足を運んだり、Youtubeやお笑い番組を見てゲラゲラと笑って過ごすようにしていました。
沢井製薬のサイトで“笑いがもたらす健康効果”という記事があるので、お時間があれば読んでみてください。
以下に一部抜粋します。
”笑い”が心や体に良いということは医学的に実証されつつあり、最近では病気の予防や治療においても注目を浴びています。
(出典:沢井製薬 公式ページ)
たくさん動画を出されているのでお気に入りを探してみてください。
お笑いでなくとも、癒しになる動画を見る楽しみがあると、ストレスも軽減されそうです。
友人・同僚と思いっきり遊ぶ・話す
仕事上、気が合わない人と関わりを持つことは社会人として必要なこと。
嫌でも仕方がないことです。だけどプライベートは別!
オンオフのケジメをつけるためにも、遠出をしたり旅行に行ったり、気の合う人とお酒を楽しむ。
これが私のストレス解消のルーティンです。
仕事以外での人との関わりは必然的に以前より少なったのではないでしょうか。
そこで私は、友人たちと定期的にzoomなどのオンラインで話す機会を作っています。
元々は、ビデオ会議のビジネスで利用されることが多かったzoom。
コロナウイルスの流行で外出自粛が続いたため、私も認知するきっかけになりました。
実は、利用方法はとても簡単なんです!
zoomで個人のアカウント作成し、グループ作成後に友人を招待するだけ!
企業向けのプランも展開されていますが、友人等と会話する分には利用料無料ですよ。
自分なりにストレスのはけ口を作って、毒を溜めないようにしてくださいね。
【ストレス解決策】転職という選択肢
転職して職場環境を変えてみる
私は今までに、医者からのパワハラに耐えきれずに転職した経験があります。
その時は、辛い状況にいたことで気持ちが病んでしまい、看護師の仕事自体を辞めたくなるほどでした。
数ヶ月間、他部署へ異動となりましたがそれでも気持ちの切り替えができず、辞める決意をしました。
そこは頑張るとこじゃありません!ピシャリ
働いてみて数年頑張ってもそれでも辛いなら辞めることもひとつの手です。
私は転職したことで気持ちが切り替えられたし、仕事が楽しいと思えるようになりましたよ!
ちなみに私は派遣や単発で、有料老人ホーム・デイサービス・ショートステイ・訪問入浴・クリニックでの経験があります。
その経験を経て、病棟勤務へ復帰しました。
そして、看護師としての目標も出来ました!
看護師だから病院でなきゃいけないってことはないと思います。
なお、転職先については、看護師専門の転職サイトを検討しましょう。
詳しくは以下の記事をご覧になってください。
異業種に転職する
異業種へ転職のメリット・デメリットを挙げてみます。
- 新たな分野の知識が増え、視野が広がる
- 気持ちの切り替えができる
- 自分に合うと感じる仕事が見つかるかもしれない
- 新しい人間関係が築ける
- 夜勤をしていた頃と比べると、給料がガクンと下がる可能性がある
- 看護師としてのブランクになる
- 全てが1からのスタート(経験・人間関係)
私の周りでは、看護師から全く違う職業へ転職した友人が数人います。
パン屋さんやBARで働いたり、コーヒーショップを開いたり。
一生に一度のあなたの人生。
様々な経験を経ることで、もしかしたら看護師が天職だったんだ、と感じるきっかけにもなるかもしれませんよ。
それに、異業種へと転職してもまた看護師へ戻ることができます。
私たちには「看護師」という国家資格の強みがありますからね。
私の友人も様々な仕事を経験して、また看護師へ復帰していました。
異業種への転職は転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談するとスムーズに運びますよ。
転職エージェントの選び方については、以下の記事をご覧になってください。
看護師のストレスまとめ
最後にストレスの原因や私なりの解消法をまとめておきます。
- ストレスの原因
- 仕事上携わる人との人間関係トラブル
- 医者・患者の板挟みによるジレンマ
- 本業以外の業務・時間外労働の多さ
- 仕事量に比例していない給料
- ハイリスクな医療事故・感染と常に隣り合わせ
- ストレス解消法
- 体と心の健康のために「よく寝、よく食べ、よく笑う」ことを心掛ける
- オフ時間は心許せる人と思いっきり楽しむ(zoomも有益)
- ストレスの解決策
- 働く場は、病院〜施設まで様々。自分に合った働き方を見つけることができる
- 思いきって異業種への転職も視野に入れてみる
あなたなりのストレスの対処法は見つかりましたか?
ストレスに悩んでいるあなたの気持ちが少しでも楽になれる手助けになれば嬉しいです。
なお、看護師が転職してすぐ辞めることについて、以下の記事で詳しく解説しています。
こちらもどうぞご参考になさってください。