看護師が転職するならどんなお仕事がいいんだろう。。
「職場に不満があって違う勤務先に転職したい」
「看護師一筋でやってきたけど看護師以外の仕事もしてみたい」
色んな理由があるでしょうが、転職するからにはぜひとも成功させたいものです。
今回は看護師から転職する時に、看護師の資格や経験を活かせる12の仕事と転職先の探し方まで解説いたします。
病院以外の看護師に転職する
まだ看護師として働きたいけど、病棟からは離れたい、違う内容のことをやりたいという場合です。
看護師は病院で働いている人が「THE看護師」という感じがしますが、他の場所でもやりがいを感じながら活躍している看護師はたくさんいます。
高齢者施設
- 特別養護老人ホーム
- 介護保健老人ホーム
- 有料老人ホーム
- デイサービス
病院、クリニックの次に考えるのは老人ホームです。
老人ホームは施設の種類や施設ごとの特色によって、忙しさや働きやすさが異なります。
利用者さんの介護度、利用者さんの人数、看護師の人数、仕事内容などで忙しさが変わってくるため、働く前に調べる、または聞いておくことをお勧めします。
以前有料老人ホームで短期間働いていました。
忙しくないと聞いていたのですが、実際は水を飲む暇もないくらいの忙しさ。
利用者さんの人数が多く、一人の人とゆっくり話すことなく、ただただ仕事をこなしている状態でした。
現在は少人数のデイサービスに転職し、一人ひとりとの関わりを大切にできています。
給料は病院に比べたら、やや下がることもありますが、夜勤専従や役職がついたりすると給料が上がります。
訪問
- 訪問看護
- 訪問診療
- 訪問入浴
- プライベートナース
訪問は利用者さんのご自宅に伺い看護を提供します。
限られた時間で計画立てて利用者さんの健康状態のチェックや身の回りのケアをするため、ある程度技術が必要です。しかし、慣れればやりがいを感じられる仕事内容です。
訪問入浴は専用の入浴車で行き、入浴のサポートをしますが、とにかく体力がないと1日持ちません。
また、プライベートナースは一人の利用者さんの専属看護師として、ご自宅に訪問し身の回りのケアをする仕事です。
1人の人なので覚えることが少なく、信頼関係も築けるので、利用者さんとゆっくり向き合いたいならお勧めです。
健康管理
- 巡回健診
- 健診センター
- 企業
- 保育園
- 小・中・高校・大学
- ツアーナース
一般の方や学校、企業の方の健康管理、カウンセリングを行い、傷病の予防に努めます。
データ入力が中心のことが多く、基本的なPC操作が必要です。
また、学校では子供たちと遊んだり、保健だよりを作ったりと看護師以外の仕事を求められることもあります。
ツアーナースは修学旅行や一般のツアーなどに添乗し、緊急時の対応をします。
旅行中は数日拘束されることがありますが、あなたが旅行好きなら楽しみながら仕事ができます。
献血
採血業務ですべてマニュアルがありますので、教育面では安心できます。
また、日本赤十字社の社員なので、給料や手当の保証はしっかりしています。
さらに残業も少なく、日勤のみなので、自分の時間を確保しやすいです。
看護師資格が生かせる異業種へ転職
自分の看護師の仕事の経験を生かした職業に就きたい、完全に看護師から離れるのはまだ怖いという場合です。
病院、施設以外にも以下のような働き方があります。
治験コーディネーター(CRC)
医療品の開発の際に臨床試験として行われる「治験」を、スムーズに行えるようにサポートします。
また、被験者への説明や医師のサポートを行います。
医療機関に直接雇用、または治験施設支援機関に雇用されて派遣のケースがあります。
なお治験コーディネーターの仕事のストレスについて、以下の記事で詳しく解説しています。
転職を考える際の参考にしてください。
看護師ライター
クラウドワークス、ランサーズなどのクラウドソーシングサイトで募集している看護師の経験談についての記事を作成するお仕事です。
最初は単価が安いですが、徐々にいい記事を書けるようになってくると月20~30万円も可能です。
教育指導
教員免許は必要なく、看護学校での実習指導が中心です。
学生たちの指導なので責任が伴います。
しかし、生徒たちの成長をみれたり、再度基本的なことを一緒に勉強するいい機会になります。
新たなスキルや資格を身に着けて看護師から転職
看護師は十分やったから、少し冒険してみたいという場合は、新しいスキルを身に着けて新しい世界に飛び込むという選択肢もあります。
他の医療職種
いままで一緒に働いてきた他職種に憧れを持つ方もいます。
例えば、助産師、薬剤師、保健師、臨床検査技師、栄養士、医師などがあります。
私の同期は入職1年目に自分がコミュニケーションが苦手ということに気づき、1年目に貯めた給料で臨床検査技師の学校に入り、現在は立派に臨床検査技師として働いています。
なお栄養士になる方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
どうぞご参考になさってください。
起業
看護師は組織の中で働くことが多く、人間関係や職場の決まりごとなどの問題で自分の本当にやりたいことができていないという人を多く見てきました。
私も病院にいたときは自分だけはみ出さないようにと頑張って人に合わせようとするなど、もやもやを抱えながら生活をしていました。
あなたが楽しく自由に仕事をしたいというなら、起業をするという選択肢があります。
看護師と起業は結び付かないかもしれませんが、看護師をやっていて起業をした方はたくさんいます。
例えば、自分のやりたい看護を提供したいのなら、訪問看護ステーションやデイサービスなど小規模介護施設を立ち上げることもできます。
最近は介護度が低い方たちが利用することのできる小さな介護サービスが求められています。
利用者様に手厚くサービスを提供でき、今までの経験の中で「こうすればよかったのに。」ということを実現することができます。
私の知り合いの看護師さんは患者様に寄り添った看護を目指し、訪問看護ステーションを設立しました。
そこのステーションでは看護ケアのほかにボランティアの方が庭の手入れや花を持ってきてくれたりするそうです。
そして従来の訪問看護ではできないことをどんどん取り入れています。
大変そうではありますが、生き生きとして働いている姿がとても印象的です。
また、看護師の経験を生かしてフットケアサロンやアロママッサージサロン、ネイルサロンを経営している方もいますよ。
フットケアサロンは糖尿病などの足病変などの患者様も利用することが多く、アロママッサージサロンは看護ケアでマッサージを取り入れることもあるので慣れています。
また、ネイルサロンではグリーンネイルなどの爪病変の見極めなどに経験を生かすことができます。
看護師という資格があるだけでも、お客様に安心感を与えられるサロンになります。
もちろん経営セミナーなどに参加して経営の知識を身に着けなければいけないこともあります。
またリーダーシップを発揮しなければいけないなど多少の勇気が必要ですが、誰にも縛られることなく、自分の思ったことを実現させるワクワク感があります。
なおネイリストになる方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
どうぞご参考になさってください。
看護師から未経験でもできる仕事へ転職
看護師は座って作業することが少なく、立った状態で仕事をしていることが多いです。
そのため体力的にもきつく、もう少しゆっくりした環境で働きたいという声もよく聞きます。
しかし、看護師にとって看護師のフィールド以外の未経験の仕事に挑戦することは勇気のいることです。
ここでは私の周りで看護師から未経験の職場に移った方々の転職先をご紹介します。
事務職
未経験でも資格を取る必要がなく、仕事を始めるにあたって抵抗が少ないのが事務職です。
最近では病院やクリニックなどの働く場所でカルテの記録などをPC管理することが多く、看護師はPCの操作には慣れています。
また、看護師の仕事の一部には事務的な内容も含まれていますので、高いハードルを感じることなく選ぶことができます。
さらにあなたが不特定多数の患者様の対応に疲れたというなら、そのストレスがないため選びやすい職業の一つです。
なお事務職への転職方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
どうぞご参考になさってください。
接客業
看護師はサービス業なので、いろいろな患者様を相手に仕事をしています。
特に病気を抱えている人、精神的に不安定な人へのケアをすることが多いため、難しいタイプの人への対応の仕方を心得ています。
他の接客業でもその人その人で対応は変えなければいけません。
例えば、ホテルのフロントスタッフやキャビンアテンダントなどは鋭い観察力が必要です。
看護師は日々の業務で患者様の小さな変化に目を光らせているので、そういう点では一般の方よりは観察力は優れているといえます。
看護師だからこそ気づけることだったり、思いやりのある些細な声掛けがより良いサービスにつながっていくので、経験を十分にいかしながらできる職業です。
なおキャビンアテンダントになる方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
どうぞご参考になさってください。
NGO団体
災害、環境問題、貧困など世界にはたくさんの問題があり、現地のニーズに合わせて活動を企画し、実行していきます。
人と人とのつながりを感じられ、助け合う素晴らしさを学ぶことができます。
給料は低いですが、自分が社会問題に直接かかわることができるので、非常にやりがいがある仕事です。
私は一時的にフィリピンで働きましたが、発想力、コミュニケーション能力、企画力などが求められました。
看護師の時とはまた違った能力が磨かれ、毎日の充実感を感じられました。
自分も誰かの力になりたいという方はぜひスタディーツアーなどから参加してみてください。
【看護師からの転職】転職先の探し方
転職サイトはいくつか登録しておくことをお勧めします。
転職サイトによって連絡の取り方や、紹介してくれる職場の偏りがあります。
例えば、看護師の求職サイトでいうとメルマガのように定期的にメールをくれるところもあれば、電話でその都度条件に合わせて伝えてくれるところもあります。
私は3つのサイトに登録し、それぞれ気になる求人があるとすぐに問い合わせるようにしていました。
選択肢が多いほど自分の細かい条件に合った職場を見つけやすいですし、自分の知らなかった意外な仕事も見つけることができます。
このあと転職先を探す際に注意するポイントを解説していきます。
親身に対応してくれる担当者を見つける
転職サイトに登録すると、担当者がついて条件にあった仕事を提案してくれます。
連絡が遅い人もいれば、細かいところまで聞いてくれる人もいて様々です。
就職してからでは遅いので、自分の条件は遠慮せずにしっかり伝えましょう。
私は人間関係を第一条件にしていたので、
「皆さんが仲良く働いている職場でお願いします」とお伝えしました。
職場内のことはわからないだろうと思っていましたが、転職サイトの担当の方は離職率を調べてくれました。
また過去紹介した方に聞き取りもして下さいました。
その結果、人間関係の良好な職場を紹介していただきました。
言っても無駄だなという細かなことでも、まず伝えることが大切です。
そこまで親身に対応くださった担当さんには感謝してもしきれないほどです。
看護師の別の職場へ転職したい場合は、以下の看護師に特化した転職サイトに登録して、まずはそれぞれの担当さんとじっくりお話ししてみるのが良いです。
付き合っていくうちに自分に合った担当者が分かってくるので、それからは二人三脚で走って行くのみです。
看護師の転職サイトについては、以下の記事をご参考になさって下さい。
自分の条件は妥協しない
なかなか仕事が決まらないと焦って「まぁいいか」と妥協して、自分の希望とは違う選択することがあります。
しかし、就職して結局合わなくてすぐにやめることになっては転職の意味がありません。
もし自分にこの仕事が合うかわからないと不安があれば、まずは期間限定の派遣や紹介予定派遣をやってみるのも一つの選択肢です。
派遣は正職員のように長期間働くことが前提となっていません。
仕事量や職場の雰囲気を感じてから決めることができるので、「就職して失敗した」ということが少なくなります。
転職サイトから自力で探す
もしあなたが自分のペースで転職先を探したい場合は、リクナビNEXTなどの転職サイト内の求人情報を自力で検索して転職先を探す方法がおすすめです。
この方法は転職を急ぐ必要がなく、じっくり検討しながら希望の求人があったら応募するというときに向いています。
この場合もいくつかのサイトに登録しておくのが賢明です。
たくさんの求人情報を見て比較検討することは必須です。
それとは別に、違うサイトに同じ勤務先が掲載されていたら、念のためどちらも同じ条件になっているか見比べることもできます。
同じ職種なのに待遇や条件が微妙に違う場合は応募する前に問い合わせてみて納得できれば問題ありません。
しかし説明に納得できなければやめておいた方が無難です。
転職しても同じように納得できないことが出てくる可能性があるからです。
なおリクナビネクストのグッドポイント診断は、社交性、慎重性などあなたの強みを発見することができるので転職活動に自信をもってアピールできますよ。
看護師からの転職まとめ
「看護師」は安定した職業なだけあって、転職をしようと思ってもなかなか一歩を踏み出せません。
しかし、今まで看護師として働いてきた経験は長くても、短くても人生の中で宝物です。
誰でも経験できることではありません。
今までお話ししたことをまとめておきます。
- 病院以外で活躍できる仕事
- 高齢者施設
- 訪問
- 健康管理
- 献血
- 看護師資格が生かせる異業種の仕事
- 治験コーディネーター
- 看護師ライター
- 教育指導
- 新たなスキルや資格を身に着けてする仕事
- 他の医療職種
- 起業
- 未経験でもできる仕事
- 事務職
- 接客業
- NGO団体
- 転職サイトの選び方
- 自分にあった担当者を見つける
- まずは派遣で働いてみる
- 転職サイトから自力で探す
転職するにしてもそこで学んだことは決して無駄なことではなく、次に必ず生かせるスキルを身につけています。
自信をもって、自分に適した職業を見つけてください。